7年半ぶり鹿島復帰のDF内田篤人は大逆転のW杯代表入りを果たせるのか?
ワールドカップの戦いでは原則としてひとつのポジションに2人のフィールドプレーヤーが必要になる。 ハリルジャパンの右サイドバックには酒井宏樹(オリンピック・マルセイユ)が絶対的な存在として君臨する一方で、2番手の酒井高徳(ハンブルガーSV)は大きな差をつけられている。 国内組だけで臨んだEAFF E-1サッカー選手権ではアントラーズのチームメイトで、本来はセンターバックの植田直通が中国戦、韓国戦と2試合にわたって右サイドバックを務めたことが、このポジションの人材不足を物語っている。 内田がそこに割って入る余地はある。 「18歳になる前から22歳までここでプレーさせてもらいましたし、やっぱりアントラーズのエンブレムや旗を見ると、やらなきゃという気持ちになりますよね」 早生まれの内田は、今シーズンの開幕直後の3月27日に30歳になる。約3年間に及ぶ空白期間を埋めていった先に奇跡が待つと信じて、自身の原点でもあるチームに回帰した内田のチャレンジが静かに幕を開けた。 (文と写真・藤江直人/スポーツライター)