大阪・金剛バスの撤退が問う地方交通の未来 地元自治体は悔やむ「もっと連携を密にしていれば…」 年間負担は4市町村で3.5億円
「事業者や行政だけでなく、地域全体で真剣に考える必要がある」と指摘するのは大阪バス協会の田内文雄専務理事(62)。自身も協議会に参加して痛感したという。バス業界を取り巻く環境は全国どこも厳しい。「地元の応援がなければ、バス事業はなりたたない時代だ」 ◇金剛バス 金剛自動車の路線バス事業。1925(大正14)年創業。富田林駅など近畿日本鉄道の3駅を起点に、富田林市、太子町、河南町、千早赤阪村の4自治体で15路線を運行してきた。2022年度の利用者は約110万人。3町村には鉄道がなく、バスは大阪都市部へ中継する役割を担ってきた。23年9月に運転手不足を理由に事業撤退を発表、3カ月後に1世紀近くの歴史に幕を下ろした。
南日本新聞 | 鹿児島
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