空き家有効活用へ料金を明確化 福島県南相馬市のサポートセンター 築年数と広さ、必要な改修規模を点数化
南相馬市の不動産業者や建築士らでつくる南相馬空き家・空き地サポートセンターは、市内の空き家の有効活用を図ろうと料金を明確化した独自の賃貸プランサービスを始めた。 同センターが運営する市の相談窓口「ミライエ」が空き家の所有者と賃貸契約を結んだ上で、希望者に貸し出す仲介役となる。相場に左右されないよう築年数と広さ、必要な改修規模を点数化する。点数に応じて基本賃料を2万円から5万円に設定する。ペット可や畑付きの条件で加点(0・5点につき5000円)する場合もある。改修費用は借り手が負担し、賃料を抑える。 借り手は自由に改修することができ、相場よりも安く住むことができる。空き家の所有者はミライエと契約することで家賃の滞納リスクが回避でき、改修の負担もない。料金の明確化で借り手、所有者双方の安心につなげる。 市内は東日本大震災以降、空き家が増えている。南相馬空き家・空き地サポートセンターが2023(令和5)年度に実施した調査では全世帯に対する空き家率は9%(2182軒)だった。また移住希望者は戸建ての物件を希望する傾向にあるが、震災以降、家賃が高止まりしているという。同センターの新たな賃貸プランで貸し出せる空き家物件を拡充し、移住を促進する。
問い合わせはミライエのホームページへ。 (相双版)