え!?トマトのわき芽はすぐに取らないの!?
主枝をカットしても大丈夫?
側枝の更新はわかりますが、主枝を切ってしまってよいのでしょうか? 大丈夫です。多くの植物はタネから発芽した主茎がそのまま伸びて主枝と呼んでいますが、じつはナス科の野菜はそうではありません。トマトの場合、栽培上で主枝と言っているのは便宜的な呼び方で、植物的には側枝なのです。顕微鏡で主茎の茎頂を連続的に観察すると、花芽分化(第一花房がつく)をしたらそこで成長を停止します。そして、そのすぐ脇に新しい茎頂(わき芽)ができて、それを伸ばして主枝と呼んでいるのです。ですから主枝を切って伸ばす枝を更新しても心配はありません。 講師/佐倉朗夫(さくら・あきお) 元明治大学農場特任教授。有機栽培研究家。神奈川県農業総合研究所や民間企業等で、有機栽培の研究、普及活動に取り組んできた。できるだけ手をかけず、可能な限り自然にまかせる野菜作りを理想としている。『家庭菜園 やさしい有機栽培入門』(NHK出版)など著書多数。 ★次回の「こぼれ話」は、宮古島の島野菜を紹介します。お楽しみに!〈6月中旬公開予定〉 ●『やさいの時間』編集部によるテキストこぼれ話。誌面で紹介しきれなかったお役立ち情報を、ウェブサイト「みんなの趣味の園芸」で公開!