「アビスパに人生を懸けている」 J1福岡の金森健志、クラブ歴代4位タイの242試合出場 深まるクラブ愛と覚悟
J1アビスパ福岡の金森健志(30)が、14日の町田戦にスタメン出場し、アビスパでのJリーグ通算出場試合数を242に伸ばした。Jリーグによると、2003~18年に在籍したGK神山竜一に並ぶ歴代4位タイ。 ■ダントツ1位はやはり…!【表・アビスパ福岡Jリーグ歴代出場試合数はこちら】 「自分がアビスパで試合を重ねていくうちに、クラブがどんどん好きになっている感覚が僕の中にある。これからもこの記録を伸ばしていきたい。1位(城後寿の488試合)は無理だけど、惇君ぐらいは追い越せるように頑張りたい」と、2位の鈴木惇が持つ294試合を見据えた。 福岡・筑陽学園高から13年に加入した金森は、1年目からJ2で37試合に出場し、6得点するなど主力として活躍。チームがJ1に昇格した16年も33試合で4得点した。17年から鹿島や鳥栖で4年間プレーした後、福岡がJ1に復帰した21年に金森も戻ってきた。 今季も19試合に出場し、J1では2位の前寛之(135試合)を抑えてクラブ歴代最多の通算143試合に出ている。ただ、最近は途中出場が多く、スタメンに限れば6月22日のアウェー町田戦以来、約3カ月ぶりだった。チームが白星から遠ざかっている状況での起用に「僕が雰囲気を変えなきゃいけないという気持ちで臨んだ」。しかし0―3と完敗で、リーグ戦9戦勝ちなしとなり、試合後に起きたブーイングを金森は神妙な気持ちで受け止めていた。 「サポーターの皆さんも、僕自身もアビスパに人生を懸けている。その気持ちは一緒で、悔しさはすごく分かった」。長谷部茂利監督の今季限りでの退任も明らかになり「シゲさん(長谷部監督)とサポーターがつくった5年間は無駄にしたくない。僕自身もいろんなことを学んで、刺激を受けた監督なので、もっともっと気持ちを出して戦わないといけない」とあらためて誓った。 順位は12位まで下がったものの、6位以上の目標を持ち続ける。「シゲさんが挙げた目標で、みんなで向かっていく場所。残り8試合で確実に狙える順位だとも思うので、必ず最後に達成したい」。6位東京Vとの勝ち点差は6。笑顔でシーズンを終え、長谷部監督を快く送り出すためにも、アビスパを愛するプリンスは巻き返しを期している。(末継智章)
西日本新聞社