足を振って力みを取れば、むくみも冷えも解消する【40代、50代・痛みも疲れも「脱力」で解消! ③】
運動不足の人だけでなく、筋トレやランニングなど運動をしている人でも多いのが、膝下の力み。ここを脱力させることで、リンパや血液の流れがよくなり、全身の新陳代謝が高まる。その方法を「頑張らない筋トレ『体芯力®』」パーソナルトレーナーの鈴木亮司さんに伺った。
運動不足でも筋トレのしすぎでも膝下は硬くなる
「体が硬くなっているのは、運動不足の人だけではありません。私は数多くのアスリートのトレーナーも務めてきましたが、筋トレのしすぎで体中が硬くなっている人をたくさん見てきました。トレーニングをやっている人は常に力を入れることには慣れているのですが、力を抜くのがヘタなのです。 特に膝下のふくらはぎや足裏、足指が硬直していることがとても多いです。ここの筋肉を柔軟に保っておかないと、血流やリンパの流れが悪くなって、むくみをはじめ手足の冷え、肩こり、便秘、疲れやすいといった症状が出たり、脳への血流が悪くなるので頭痛や不眠などにもつながります。つまり膝下の筋肉の力みが全身に影響を与えるのです。 スワイショウとは中国語で『腕を放り出す』という意味で、太極拳や気功で行われる準備体操のようなものです。通常は腕を振るだけなのですが、私が考案した『脱力スワイショウ体操』では、脚や足も行います。 普段あまり動かない人も、筋トレやランニングなど運動習慣のある人もぜひ試してほしいのが足の『脱力スワイショウ体操』です。スワイショウ体操は基本的にすべて裸足で行うことを推奨していますが、特にこの足の脱力スワイショウ体操は裸足で行ってください」(鈴木さん)
足を前や左右に放り出すだけで脚や足は脱力する
足を脱力させる方法は簡単。足を片足ずつ前や左右に振るのだ。まずは前に向かって、次に左右に足を振ってみよう。 《足を前に振る「脱力スワイショウ体操」》
【1】 左足で立ち、右足を少し床から上げる。よろける場合は椅子の背やテーブルなどに手をついて、体を安定させる。
【2】 上げた右足を正面に放り出して、元に戻す。子どもの頃にやった靴飛ばしのように、履いている靴やスリッパなどを放り出す要領だ。これを1分ほど繰り返す。同様に右足で立って、左足を放り出す。これを1分ほど繰り返す。