山中慎介は不気味挑戦者を倒し37年ぶり具志堅氏に並ぶV13なるか
理論派の飯田氏が予想する試合の展望は、こうだ。 「ネリは、山中に比べて上背がなく小さい。その方が左がジャストミートしやすいと思う。ただ、ネリは、スウェー(上体をそらす)で、山中の左を外しに来る。山中が、それを追いかける展開になりそうだが、上体だけで調整して当てようとすると、パンチが流れて、打ち終わりに隙が生まれる。もう一歩、ステップで踏み込んで左を打てるかどうか。しっかりと踏み込んで追えるならば左が当たって、あっさりとKOで終わると思う。 きっとネリは、敵地ということもあり積極的に出てくるだろう。そこで山中が中途半端に下がってしまうとペースを失う。山中が大記録に並ぶことに期待したいが、7-3で有利だとは決して言えない。楽観視のできない試合だと思う」 山中は、初防衛戦から、ずっと「強い相手との対戦」を望んできた。それだけに、ここまで12度防衛してきた記録の価値は高い。彼の哲学からすれば、最強挑戦者を倒して、手にする13度防衛の栄誉だからこそ、意味があるのかもしれないが、そのチャレンジにはリスクも伴う。不気味な挑戦者を倒して34歳の王者は歴史を作れるのか。当日のリングサイドには具志堅氏が駆けつける予定だ。