コスモスポーツ 前期L10A【1】国産初のロータリーエンジン搭載モデル・コスモスポーツ!近未来的なデザインで大衆を魅了
【マツダの100年 1967年式 マツダ コスモスポーツ L10A vol.1】 1936年、全日本自動車ショーの会場に現れたのが、国産初となる自動車用ロータリーエンジンだった。まだ、実用化はされていなかったが、確実に国内の自動車マーケットに、ロータリーエンジンの足音が近づいていた。 【画像16枚】ロータリーエンジンのローターをイメージさせるエンブレムがフロントに取付けられた。プロトタイプでは地色の部分が赤かった。前期型と後期型ではフロントマスクの印象が大きく違う。アンダーカバー部分にスリットが入り、左右にストレートな形状が前期型となる そして翌64年、全日本自動車ショーから名称を変更した東京モーターショーで来場者を驚かせたのが、プロトタイプのマツダコスモ。先のロータリーエンジンを搭載したコンセプトモデルで、近未来的なスタイルが特徴だった。 しかし、注目はされたが、コンセプトモデルの域を脱していないクルマ。そう感じた人も多かったかもしれない。 翌65年にはマツダコスモ、そして66年にマツダコスモスポーツの名称で、プロトタイプが連続で発表されると、その登場を心待ちにする声は大きくなっていった。そして、67年に量産モデルとなるコスモスポーツが販売開始された。 それまでのレシプロエンジンとはまったく違った、アクセルに鋭く反応するレスポンスとパワフルな走り。その感覚は異次元のものであった。コンパクトなエンジンを生かして、低重心に設計。そして軽量ボディが、さらにスポーティーな性能を強調していた。 主要諸元 SPECIFICATIONS 1967年型 マツダ コスモスポーツ L10A 全長 4140mm 全幅 1595mm 全高 1165mm ホイールベース 2200mm トレッド前/後 1250/1240mm 最低地上高 125mm 室内長 860mm 室内幅 1300mm 室内高 990mm 車両重量 940kg 乗車定員 2名 0→400加速 16.3秒 最高速度 185km/h 登坂能力 sinθ0.524 最小回転半径 4.9m エンジン型式 10A型 エンジン種類 水冷2ローター・ロータリー 総排気量 491cc×2 圧縮比 9.4:1 最高出力 110ps/7000rpm 最大トルク 13.3kg-m/3500rpm 変速比 1速3.379/2速2.077/3速1.390/4速1.000/後退3.389 最終減速比 4.111 燃料タンク容量 57L ステアリング形式 ラック&ピニオン サスペンション前/後 ウイッシュボーンボールジョイント・コイル/ド・ディオンアクスル・リーフ ブレーキ前/後 ディスク/リーディング・トレーリング タイヤ 前後とも6.45-14-4PR 発売当時価格 148万円 初出:ノスタルジックヒーロー 2020年4月号 Vol.198 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部