今平周吾が吠えた「頭が真っ白」なウィニングパット 初優勝から7期連続Vは史上3番目
◇国内メジャー◇日本オープンゴルフ選手権競技 13(最終日)◇東京ゴルフ倶楽部(埼玉)◇7251yd(パー70)◇晴れ(観衆6382人) 【画像】プロデビュー戦の馬場咲希は悔し涙 「いやあ、ない。初めて見た」。長らくタッグを組む柏木一了キャディも、目の前で見た今平周吾の“雄たけび”に驚いた。1組後ろを回る木下稜介のプレッシャーを感じながら、最終18番で20mのバーディパットを決めて通算4アンダーで優勝。「まさか入ると思っていなかったので…なんかすごい、頭が真っ白」と、自身でも予想外のウィニングパットとなった。 1打差3位で迎えた難関コースでの最終日は、スコアの予想が全くつかなかった。「とりあえず自分の目標はアンダーパー。上がり3ホールくらいでボードを見るくらいの気持ちでやっていた」という。勝敗を決したのは、予想通り終盤だった。 前半は1mにつけた4番(パー3)、続く5番(パー5)とショットでチャンスを作ってスコアを伸ばし、バックナインに入った時点で木下と首位に並んだ。後半はなかなかスコアが動かない展開で、後ろから大歓声が聞こえたのは、木下に1打リードで迎えた18番のセカンド地点に立った時だった。 17番(パー3)の1打目をグリーン右のバンカーに外した木下が、2打目を直接カップに沈めるバーディを奪い、通算3アンダーで並ばれた。グリーンを外したのは分かっていたが、「良くてパーかなと思ったところで声援が起きて」。振り返ると大歓声に手を上げて応える木下の姿が目に入った。 決してボギーをたたけなくなった局面で、230ydの第2打はグリーンを捉えたものの、3パットも危険をはらむ距離のあるバーディパットを残した。「とりあえずパーをとって、プレーオフに持っていければ」という一打は、ラインに乗ってカップに消えた。「10回打っても入らない」と振り返る段越えのロングパットに、自分でも無意識に叫んでいた。「人生初です。あれが入ったら、みんな声が出るんじゃないですか」