明大、猛攻も3点届かずも「前へ」体現 神鳥裕之監督「今後に向けて大きな自信」敗戦糧に大学日本一目指す/関東対抗戦
ラグビー関東大学対抗戦(1日、早大27-24明大、国立)明大は早大に24-27で惜敗し、100度目の早明戦を勝利で飾れなかったが、試合終盤の猛攻で3点差に迫るなど伝統の合言葉「前へ」を体現した。今季は5勝2敗の3位となり、全国大学選手権は3回戦から登場。6年ぶり14度目の大学日本一を目指し、14日に東京・秩父宮で関東大学リーグ戦3位の東海大と対戦する。 最後まで伝統の精神を貫いた。24-27の後半ロスタイム。逆転トライを目指す明大は、「前へ」の言葉通り敵陣ゴール前で11回の連続攻撃を展開。だが早大の防御に阻まれてあと一歩届かず、ノーサイドとなった。 「アグレッシブに明治のラグビーを体現してくれた。これからにつなげていきたい」 後半23分に脳振盪(しんとう)の疑いで退き、最終盤はベンチから戦況を見守ったNO・8木戸主将(4年)は、敗戦の悔しさを押し殺しながらも誇った。 前半は先発SOに抜擢(ばってき)された1年生の萩井が長短のキックを使い、ゲームメーク。自慢の重戦車FWが縦に突進してモールで2トライした。一時はリードする場面もあり、10-12で折り返した。 後半も先にトライを奪って一時逆転。その後にリードを許して最大10点差に広がったが、諦めなかった。同38分に再びモールでトライ(ゴール)を挙げ3点差に。終了間際もトライを狙いにいき、〝メイジプライド〟を見せた。神鳥裕之監督(50)は「FWのコリジョン(衝突)で戦って前に出る状況をたくさん作れたのは大きな手応え。ラインアウトなどセットプレーでトライを取りきれた。今後に向けて大きな自信」と話した。 全国大学選手権は3回戦からの登場で、14日に東海大と秩父宮で対戦する。「悪かったのはディシプリン(規律)。反則すると、自陣に追い込まれるところがあった」と木戸は修正点を挙げた。6年ぶり14度目の大学日本一へ、この敗戦を糧にさらなる進化を目指す。(石井文敏) ♠後半9分まで司令塔として引っ張った1年生の明大SO萩井 「悔しいが、思っているように試合を運べたのはよかった。10番としてチームを勝ちに導けるように頑張っていきたい」