ヤクルト・奥川 初開幕投手狙う 完全復活イヤーへ年男が大役名乗り「名前が挙がるように」
年男の誓いだ。ヤクルトの奥川が地元の石川県小松市で開かれた野球教室に参加。小学生約130人と触れ合った右腕は「チャンスがないわけじゃない。しっかりアピールして(候補に)名前が挙がるようなキャンプ、オープン戦を過ごしたい」と、自身初の開幕投手に意欲を示した。 【写真あり】ヤクルト戦で人気芸人が始球式 坊主頭に書かれていたまさかの文字 開幕戦は3月28日の巨人戦。開幕戦は3連勝中だが、敵地・東京ドームからのスタートとなる。現時点で今季の開幕投手は白紙で高津監督も「キャンプ、オープン戦を通じていろんな判断をしていきたい」と見据える。成長著しい吉村、実績ある小川、高橋も含めて横一線の争いで、奥川にもチャンスはある。 昨季は3年ぶりに白星をつかむなど3勝を挙げ、右肘痛からの完全復活に一定の道筋をつけた。ただ、シーズン終盤に腰痛による離脱もあり、このオフは「腰痛が発症しにくい体の使い方」を意識したトレーニングに取り組んでいる。1日平均2~3時間、みっちりと全身のウエートトレーニングと並行して体幹を強化。元日は祖父母の家を訪れて英気を養ったが、早くも2日から始動した。成果は数字にも表れており「こっち(石川県)に帰ってくる前より、筋肉量はもう2キロ増えた」と明かす。平地でのキャッチボールの強度も上がっており、キャンプインに向けて順調に歩を進めている。 4月で24歳。同学年でメジャーに挑戦するロッテ・佐々木については「彼なら活躍できる。頑張ってほしい」とエールを送ったが、自身も負けてはいられない。勝負の6年目。「復活と再生」の年とされる巳(み)年のシーズンに懸ける思いは、誰よりも強い。(重光 晋太郎) ≪高津監督「シーズン完走」指令≫高津監督が奥川に「シーズン完走」を厳命した。近年は右肘痛などに苦しんでおり、昨季はコンディション維持を優先して登板間隔を空けながら起用した指揮官は、あえて数字の目標は設定せず「1年間、やってほしい。それをクリアしてくれたら十分な目標達成になる」と期待。まずは離脱することなくローテーションを担うことで、次のステップに進んでほしいと願っている。