新社長は「失敗してもいいから、とにかくやれ」と言い続けた ゴミ処理のCO2を光合成に、JALとコラボで野菜を出荷 スマート農業を支える企業の挑戦
◆農業から新しいサイクルを作っていきたい
――4代目としてどのようなビジョンを描いていますか? 誠和には、これまでの先代が一つずつ積み上げてくれたものが集積しています。 私がそれを承継して、従業員にとっても違和感を与えることなく、次の承継に繋げていきたいと考えています。 もうひとつ、私は流通支援を始めて農家の「作る」から「売る」までのサイクルをつくりました。 先の脱炭素でいえば、農業と工業がつながって循環するというサイクルをつくったわけですが、そのような良いサイクルをつくるのが私の役割だと考えています。 事業承継において、先代や周囲と衝突することはあるかもしれませんが、先代がやってきたことや作り上げてきたことの良い部分をしっかり理解して、それを次の良い流れにつなげていきたい。 そのために取り組むべきことは、まだまだたくさんあります。 私の事業承継は、まだ始まったばかりです。
■プロフィール
株式会社誠和 代表取締役 大出 浩睦 氏 1986年生まれ。新卒で三井住友信託銀行株式会社に入社。2016年に誠和に入社し、1年間の海外研修期間を経て2017年に研究開発部部長兼生産管理部長に就任。研究開発部部長、統括本部部長兼研究開発部長、取締役営業部長を経て、2021年から現職。