2月4日から暦の上では春の始まり『立春』。1年でもっともストレスを感じやすいこの季節、積極的に取り入れたい食材とは…二十四節気別<暮らし方><養生><旬のもの>
◆養生 「風邪」から身を守り、春特有のストレスを回避するためにも、とにかく身体中に気をめぐらせることが、立春の養生ポイント。 陰から陽へと転じていく季節の変わり目に、その“変化”をスムーズに運ぶためにも、身体と気をしっかりと動かしていきましょう。 仕事で集中するのはいいのですが、長時間、同じ姿勢でいることは避けましょう。こまめに休憩を取り、軽い屈伸や、肩回しなどをしてください。 そして、鍵となるのは“心地良い香り”です。アロマ、香味野菜、ハーブティーなど、香りのあるものを意識的に身のまわりに置いてみましょう。 中医学では「良い香りだな」と感じることで気がめぐると考え、重要な養生のひとつとされます。おすすめの香りを聞かれることもありますが、あくまで自分が“心地良い香り”だと感じることが大切。 柑橘系の香りはよくおすすめしますが、それも良い香りだと感じなければ意味がないのです。アロマでも香水でもかまいませんので、ぜひ、自分にとっての“心地良い香り” を見つけてください。
◆中医学的 立春の旬のもの ・旬の食材1 じゃがいも じゃがいもは、冬の土用(1月17日~2月3日頃)の間にストレスなどで弱った脾胃(ひい)を元気にし、エネルギーを補ってくれます。疲れやすく胃腸の弱い人には、うってつけの食材といえるでしょう。 蒸してシンプルに「じゃがバター」も美味しいですし、玉ねぎ、そして同じく胃腸をととのえ、疲労回復に良いブロッコリーも合わせて、3種の野菜を使ったポトフはいかがでしょうか? 寒い日に身体を温めてくれるポトフには、ぜひ、血流を良くしてくれる黒コショウを振りかけて。この時期にピッタリで、パワーたっぷりな1皿の出来上がりです! ・旬の食材2 玉ねぎ 玉ねぎは、エネルギーをめぐらせ、身体を温めてくれます。 血流改善のイメージが強い玉ねぎですが、血流はもちろんのこと、じつは胃腸をととのえることが得意なんです。 じゃがいもと一緒に煮てミキサーにかけ、塩コショウで味をととのえたら、胃腸が疲れ気味の方にピッタリの養生スープになります。 ・旬の食材3 菜の花 春は苦味のある食材を摂ると良いとされますが、菜の花は、春らしい苦味で解毒作用に優れ、おできや吹き出物などの炎症を抑えてくれます。また、血流を改善する作用もあり、産後のトラブル・生理痛・肩こり・頭痛などにも効果が。 「菜の花と卵の炒めもの」は、血(けつ)(注)を補う力が強く、メンタルを安定させる卵と組み合わせることで、女性にとってうれしい効果がアップ! (注)中医学において「血」は、身体に栄養と潤いを運び、メンタルの安定にも作用する液体です。 ※本稿は、『二十四節気の暦使い暮らし - かんぽう歳時記』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。
櫻井大典,土居香桜里
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