学生横綱ブフチョローン「大相撲で横綱になりたい」レスリング高校日本一から相撲に転向…欧勝馬と同じ道
第102回全国学生相撲選手権大会が2日、東京・両国国技館で開幕した。大会第1日目の個人戦は全196選手で争われ、ブフチョローン(日体大4年)が制して初めての学生横綱に輝いた。 モンゴル出身のブフチョローンは、千葉・日体大柏高でレスリング高校日本一に輝いて日体大進学を機に相撲に転向するという、4学年先輩のデルゲルバヤル(現幕内・欧勝馬)と同じ経歴。さらに、3年時に全国学生選手権で3位、4年時に初めての学生横綱獲得というところまで全く同じ道をたどった。 もともとはレスリング留学のために16歳で来日。直後に父・トワードルジさんが53歳の若さで亡くなった。モンゴル相撲の選手だった父からは来日前に「相撲をやってほしい」と言われており、「父の願いをかなえるために」と相撲転向を決意。高校3年間はレスリングで頂点を極め、満を持して日体大で相撲を始めた。 大学1年時は体重90キロ台。公式戦デビューとなった10月の東日本学生新人戦では2回戦敗退だったが、翌年6月の東日本学生選手権では団体優勝に貢献する大活躍でその名をとどろかせた。それ以降はチームの主力として活躍。3、4年時の全国学生体重別大会無差別級2連覇に続き、通算3個目の全国タイトルを手にした。 幕下最下位格付け出し資格も獲得。「尊敬している強い先輩たちが大相撲で結果出しているので、僕もそこまで行きたいなと思います」。高校大学と全く同じ道を歩むデルゲルバヤル(欧勝馬)や、2学年先輩の中村泰輝(大の里)、チョイジルスレン(阿武剋)ら身近な先輩たちが現在幕内の土俵で活躍している。角界大注目の逸材は「大相撲行って横綱になりたいです」と大きな夢を描いた。 ◇トワードルジ・ブフチョローン 2001年(平13)4月15日生まれ、モンゴル出身の23歳。2018年春に来日し、千葉・日体大柏高にレスリング留学。2年時にレスリングのフリースタイル92キロ級で全国高校総体、国体、全国高校選抜大会で優勝。日体大進学を機に相撲に転向。3年時に全国選抜大学実業団対抗和歌山大会3位、東日本学生選手権3位、全国学生体重別無差別級優勝、全国学生選手権3位。4年時に全国選抜大学実業団対抗和歌山大会3位、東日本学生選手権3位、全日本大学選抜金沢大会準優勝、全国学生体重別無差別級優勝。今大会前の時点では学生ランキング暫定5位。身長1メートル82、体重126キロ。