2025年初売り商戦"大本命カー"はどれだ!? 狙い目は盟主ダイハツ復活の軽市場!
渡辺 12月時点で把握している24年1~11月期の国内新車販売の状況でいうと、前年の同時期よりも7%少ない。小型・普通車は5%、軽自動車は11%減りました。ちなみに最も数字を下げた自動車メーカーはダイハツです。 ――具体的な数字は? 渡辺 認証取得不正問題による出荷停止のため、24年1~11月は前年の同時期に比べて39%減っています。 加えて23年度の軽の新車販売台数と、24年上半期の軽の新車販売台数で、ダイハツは18年ぶりに首位陥落。これまで軽の国内新車販売で3割超のシェアを誇ってきた盟主でしたが、その座をスズキに明け渡しました。それだけダイハツの生産・出荷停止の代償は大きかったわけです。 ――そんな盟主ダイハツが、王座奪還のため、25年の初売りから〝反転攻勢〟に打って出るわけですね。やはり初売りの大本命カーは軽ですか? 渡辺 ダイハツとスズキの初売りCMがすべてを物語っていますよね(笑)。何しろニッポン国内で24年に販売された新車の約35%が軽自動車です。言うまでもありませんが、超激戦区です。 しかも、国内販売の1位はご存じホンダの軽スーパーハイトワゴン・N-BOX。24年の累計販売数は19万台超(11月時点)で、12月分を含めたら20万台の大台に達するはず。 ――24年も安定の"N-BOX無双"だったわけですね。 渡辺 実はそうとも言い切れません。3代目となる現行N-BOXは23年10月に登場しました。本来、24年1~11月は新車効果で売れに売れる時期なのですが、前年比を見ると10%近く減っている。 ――3代目N-BOXが売れ行きを下げた理由は? 渡辺 ざっと挙げると、外観が地味、収納設備の数が減った、値上げで140万円台のお手頃グレードが消滅......。 ――なるほど。 渡辺 実際、24年5月にはスズキの軽スーパーハイトワゴン・スペーシアの売れ行きがN-BOXを超えました。たった1ヵ月間ではありますが、これまで"絶対王者"としてニッポン市場に君臨してきたN-BOXがスズキの軽に1位を奪われたのは24年最大の番狂わせでした。 そんな背景もあってか、24年9月にはシートや荷室をチェック柄に仕上げたN-BOXジョイを加えました。 ――初売りの大本命カー筆頭は、ニッポン市場の売れ筋ツートップのN-BOXとスペーシアで決まりですね。 渡辺 ダイハツの軽スーパーハイトワゴンのタントを忘れてはいけません。11月の軽新車販売ランキングでN-BOXとスペーシアに次ぐ3位です。 ――ホンダ、スズキ、ダイハツがバッチバチの仁義なき販売バトルを繰り広げる軽スーパーハイトワゴンは、初売りの大本命カーにふさわしいですね。 渡辺 三菱のSUV風味マシマシの軽スーパーハイトワゴン・デリカミニも推したい。 ――ほかには?