【マーメイドS】3連単193万馬券を呼び込んだトーホウシャイン 波乱含みの牝馬重賞を「記録」で振り返る
3連単19303.5倍の大波乱を演出したトーホウシャイン
今週は京都競馬場でマーメイドSが開催される。昨年は3着に10番人気ホウオウエミーズが食い込み、一昨年には同じく10番人気のウインマイティーが制覇しているが、今年も二桁人気馬の激走が見られるのだろうか。そんな波乱の牝馬限定重賞を記録で振り返る。データは新設された1996年以降のものを使用する。 【マーメイドステークス2024 推奨馬】騎手は京都芝2000mで驚異の複勝率90.9%! SPAIA編集部の推奨馬を紹介(SPAIA) 過去、最も高い単勝オッズで勝利したのは2008年のトーホウシャイン。オッズは116.3倍と単勝万馬券になった。この年は重馬場での開催となったなか、前年のオークス2着馬ベッラレイアをはじめ、同年の牝馬限定重賞を2、3着と好走したザレマ、2連勝中のブリトマルティスなど実力派が揃っていた。しかし重馬場が大得意なトーホウシャインが直線一気。逃げて2着に粘ったピースオブラヴも上がり3位となる37.5を出したが、トーホウシャインはそれを1秒上回る36.5を叩き出した。上述した人気馬3頭も4~6着と大崩れはしなかったものの、12→10→5番人気という波乱の決着を阻止できなかった。馬連は740.0倍、3連単は19303.5倍という記録的な波乱劇となった。 2番目に単勝オッズが高かった勝ち馬は、翌年の2009年コスモプラチナで9番人気22.1倍。その次に2021年シャムロックヒルが10番人気20.5倍で続く。荒れる重賞として知られたこともあり、近年はオッズが割れて10番人気といえど20倍前後に収まることが多い。実際、10番人気で勝利した馬は2018年アンドリエッテ以降3頭いるが、14.6~20.5倍に収まっている。 逆に単勝オッズが低い勝ち馬としては、1位が2004年アドマイヤグルーヴの1.5倍、2位が1997年エアグルーヴの1.9倍、3位が2012年グルヴェイグの2.3倍。アドマイヤグルーヴとグルヴェイグはエアグルーヴの娘でもあり、この一族の強さを示す結果となっている。また、昨年勝ち馬のビッグリボンは、6位となる3.7倍での勝利だったが、こちらも父ルーラーシップはエアグルーヴの産駒である。 今年ならドゥラメンテ産駒のゴールドエクリプスとセントカメリアがエアグルーヴゆかりの血統といえる。