ビシエド独白!ドラゴンズでの未来に複雑な思い ファンへの感謝と今の心境を語る
この2年の居心地…「もしかしたら、今年が最後かもしれないです」
二軍で結果が出てもなかなか昇格に至らずもどかしい日々が続いた。5月16日、中田翔選手が自打球の影響で抹消され、ついに今年初めての『6番!ファースト!ダヤン・ビシエド!』のコールが響きスタジアムは湧き上がった。 ビシエド選手「歓声はとても嬉しかったです。今シーズン初めて一軍の試合に出たとき、ファンの皆さんから本当に大きな声援をいただいて僕のところにしっかり届きました。一生忘れることのない瞬間です。本当にファンの皆さんからは、良い時も悪い時もいつもサポートを感じています。しかもそれを9年間も…本当に感謝しています。ただ、今は複雑な思いです。ここ2年間の居心地というのは、どうだったかな?もしかしたら、今年が最後かもしれないです。」 ファンの歓声に対して『スゴい』と日本語で嬉しそうに語ったあと、神妙な面持ちで言葉を紡いでいくビシエド選手に、サンドラからこう質問を投げかけた。 サンドラ「確実に来シーズンもいるとは言い切れない?」 即座に『No,No』と寂しそうに答えてこう続けた。 ビシエド選手「残念ですけどね。今はとても混乱しています。」 この言葉を受け取ったファンが寂しいと感じる以上に、様々な感情を引き受けた表情で話すビシエド選手にただ良い未来が訪れてほしいと願うばかりだった。それでもビシエド選手は、ファンに対して徹頭徹尾感謝の姿勢を崩すことはなくメッセージを届けた。 ビシエド選手「ファンの皆さんには、本当にいつも感謝しています。いつも喜びを受け取っていますし、グラウンド上でそれを感じています。」 名古屋という場所にも愛を持って覚えてくれた日本語で最後に『ありがとうございます。』と締めてくれた。ビシエド選手が入団してからのドラゴンズは手放しで強いと言えることはなく、悔しい試合もたくさん重ねてきた。そんな中でビシエドのプレーは救いでもあったし、その人柄は家族のように親しみを持たれる存在でもあった。チームを離れる可能性があるのは受け止め難い辛さもあるが、ビシエドが与えた影響はドラゴンズに刻み込まれているし、ビシエド選手もまたドラゴンズで積み重ねたものを発揮していくだろう。それがどこであっても、野球を楽しむビシエド選手にまた大きな声援を送り続けようと思う。 澤村桃
CBCテレビ