京都工学院3回戦敗退も広川主将「みんながヒーロー」
第104回全国高校ラグビー3回戦(1日、京都工学院5-21国学院栃木、花園Ⅰ)優勝4度の伏見工を前身とし、9大会ぶり21度目、2016年の校名変更後では初めての出場の京都工学院はBシードで3大会前の準優勝校の国学院栃木に敗れ、12年度以来12大会ぶりの8強進出はならなかった。 京都工学院は前半1分に国学院栃木にスクラムから右に展開され、トライで先制されると、後半4分までに3連続トライを許し、0-21とリードされた。それでもあきらめることなく、フェーズを重ねながら粘り強く反撃したが、相手の堅守に阻まれ、前進できず。後半18分にラインアウトからモールを押し込み、奪った1トライだけに抑え込まれた。 大島淳史監督は「われわれの力が及ばなかった。花園で経験を積み上げてきた国学院栃木さんが一つ上だった」と認めた上、9大会ぶりの花園での3回戦進出に「満足はしていないが、(FB広川陽翔)主将を中心に3年生がここまで連れてきてくれ、感謝している。彼らの取り組みはこのチームの財産。これを経験した1、2年生は全国優勝に向けて頑張る、エナジーにつなげていって欲しい」と期待した。 試合後、目を赤くした広川主将は「みんながこのチームが好きで、京都工学院の新しい歴史を作ろうと頑張ってきた。みんながヒーローだと思う」とこの1年間を振り返り、「(後輩たちが)花園優勝という僕たちが達成できなかったことを達成してくれると思う。この悔しさを1、2年生に伝え、主将としての仕事を終えたい」と毅然とした態度で話した。 この試合の観客数は2200人。バックスタンドには多くの京都工学院の関係者やファンが詰めかけ、熱い声援を送った。