ひとつ屋根の下のメリットとは…スタートアップ500社が集結『STATION Ai』老舗企業も注目する“本当の姿”
■グローバルな企業が入居する理由は“競合”と“協業”
「STATION Ai」には名古屋の人材系スタートアップ「アイティップス」も入居した。 インドの職業訓練学校で現地の職人を育てて、日本の建設現場とマッチングする事業を展開する創業3年目のスタートアップだ。 世界と名古屋をつなぐグローバルな会社が、なぜ「STATION Ai」に入居したのか。 アイティップスのクマール・ラトネッシュ代表(40)は「インドは人が多すぎて、仕事が少ない」という。 アイティップスのクマール・ラトネッシュ代表: 1人の起業家や1社じゃ絶対解決できないですよね。「日本の人手不足と、インドの就職難」この問題を解決しようと思った時、いかにいろんな人を巻き込んでいくかっていうのが大事。 世界規模の課題解決を目指すスタートアップにとっても、ともに手を携えていく相手を探すのに、うってつけの場だという。 アイティップスのクマール・ラトネッシュ代表: お互い競い合っていく、「そこまで進んだよ」「すごいな俺も頑張るぞ!」っていうパターンもあれば、協力し合うような「このサービスじゃあ使わせて」「使って」って関係もあるし、時には継続できなかったときに「じゃあ、ウチと一緒にやろうぜ」とか。 時に“競合”、時に“協業”。ひとつ屋根の下で、スタートアップたちが動き出した。「STATION Ai」の“大家”佐橋宏隆CEOは、名古屋に施設ができた意義を、こう説明する。 STATION Ai の佐橋宏隆CEO: (愛知・名古屋は)昔は“スタートアップ不毛の地“と言われていました。「いい大学を出て、大きな企業に勤めてよ」という期待する親御さんが多かったと思うんですけど、この地域から起業するとか、もしくはスタートアップで働くとか、とにかく起業家のすそ野を広げていく。 製造業を中心に大企業が多く集まり、“スタートアップ不毛の地“とも言われた愛知で、「STATION Ai」は起業文化を広めていく挑戦だ。