「小説を書いてみたい」小泉今日子さん、心に留め実践する後輩女優の「いつも違う道」
本って、「わらしべ長者」みたいに1冊読むとまた他の本、また他の本……と読みたくなって、それがつながって、自分の中で一つの物語になっていく。そういうのが、本を読んでいてとても楽しいことだったりします。
〈読書委員の経験を経て、本に関わる仕事も増えた〉
ポッドキャストで「ホントのコイズミさん」という番組をやりました。本屋さんや、本に関わる仕事をしている方、作家の方たちにお会いして、なぜそういうお仕事をやっているのかということを聞いてみようと思って、コロナ禍の頃に始めました。本屋さんがどんどん減っているようだと聞きますが、逆に「独立系」の小さな本屋さんは増えているんじゃないかと思って。
そういう本屋さんをのぞいてみると、コンセプトがしっかりしていて、例えば、韓国の文学しか扱っていないとか、写真集だけとか、本を売るだけじゃなくてカフェを作ってみんなが読むスペースを設けている古書店もありました。様々な独立系の本屋さんが強い思いを持っています。
そのエピソードを、例えば、生きづらさを感じている人が聞くと「あ、こんなふうに考えている人は自分だけじゃないんだ」と少し楽になるんじゃないかと思って始めた番組でした。今はもう終わってしまいましたが、アーカイブは全部聞けます。
〈小泉さんは2022年にデビュー40周年を迎え、歌手として31年ぶりに全国ホールツアーを開催した〉
コロナ禍の前は、「私なんかが歌っても」みたいな消極的な気持ちだったんです。でも、ステイホームの時に家で悶々(もんもん)としていて、「もしかしたら、悶々としたり不安に思っているのは私だけじゃなくて、世の中のほとんどの人がそうなんじゃないか」と思って。そして、「今、私が歌うことで、青春時代に私の歌を聴いてくれた人を1人、2人、3人と元気にできたらいいな」というので、(コロナ禍の時に)配信ライブというのから始めました。22年にホールツアーで全国を回らせてもらい、今年で3年目になります。私は今58歳ですが、60歳の還暦までは歌い続けようと思っています。