【新車】最新のモトGP技術を満載し、新型パニガーレV4/V4S誕生
最新の電子制御が、次世代の走りを実現する
新型パニガーレV4には、ドゥカティ・コルセが開発した「ドゥカティ・ビークル・オブザーバー(DVO)」が搭載されている。このシステムは70 を超えるセンサーの入力をシミュレートすることで電子制御を進化させ、極めて高い精度でコントロールに予測的に介入することで、ライダーの要求に応えて最大限のパフォーマンスを実現する。このDVOはトラクションコントロール、ウイリーコントロール、ローンチコントロールなどをより正確に制御している。また、それ以外にもスライドコントロールやエンジンブレーキコントロール、クイックシフトなど様々な電子制御が組み込まれている。 パワーモードはフル、ハイ、ミディアム、ローという4つが用意されている。さらにライディングモードもレース:A、レース:B、スポーツ、ロード、レインの5種類があり、それぞれに最適なパワーやスロットルレスポンス、サスペンションセッティングなどが提供されるようになっている。高度な電子制御技術によって、様々なシーンに最適なセッティングをバイク自体が行なってくれる。 メーターのデザインは一新され、6.9インチのカラー液晶には新しいパラメーターを画面の片側に表示できるようになっている。斜時の横方向の加速度と加速およびブレーキ時の縦方向の加速度の値をリアルタイムで表示する「g-Meter」や、ギアが噛み合っている場合の最大値と比較して、その瞬間に供給されるパワーとトルクのパーセンテージを表示する「Power&Torque」、スロットル開度とブレーキにかかる圧力を伴う瞬間的な傾斜角を表示する「Lean angle」などライディング中に表示される様々な情報は、より正確なライディングの手助けとなるはずだ。また、GPSを利用してラップタイムやスプリットタイムなどを表示する「 Info ModeTrack」や、ナビケーションやスマートフォンなどとリンクできる「 Info Mode Road」などシーンに合わせて表示が変更できるようになっている。 最新のモトGP技術が各部に最大限に盛り込まれ、最新の電子制御を満載した新しいパニガーレV4/V4Sは量産車としては最もレーサーに近いと言って良いだろう。レース用のソフトウェアや専用のデータロガーをはじめとして、様々なオプションパーツも用意されており、すぐにでもサーキットを走行できるのはさすがドゥカティ。WSBでの活躍はもちろん、全日本にも参戦し、今年の鈴鹿8耐でも4位に入賞したドゥカティが、ニューパニガーレを得ることで来年に向けてさらなる飛躍が期待できそうだ。
パニガーレV4/V4S主要諸元(2025)
・ホイールベース:1485mm ・シート高:850mm ・装備重量(燃料を除く):191kg[V4]/187kg[V4S] ・エジンン:水冷4ストローク4バルブV型4気筒 1103cc ・最高出力:158.9kW(216PS)/13500rpm ・最大トルク:120.9N・m(12.3kgm)/112500rpm ・燃料タンク容量:17L ・変速機:6段リターン ・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク ・タイヤ:F=120/70-17、R=200/60-17 ・価格:323万9000円[V4](税込)/414万1000円[V4S](税込)
後藤秀之