【ジャパンC】オーギュストロダン 本気獲り 名トレーナーA・オブライエン師「この場所で戦うのが夢だった」
「ジャパンC・G1」(24日、東京) 日本のターフでも飛んでみせよう。ディープインパクト産駒の愛国馬オーギュストロダン。21日朝は東京競馬場のダートを軽快に駆け、直線はギアを上げて加速。前日の芝よりも速い6F80秒9-40秒4-12秒9をマークしたのだから驚きだ。ただ、平地G1・400勝を数えるA・オブライエン師にとっては当たり前のよう。「マイルをキャンターで流し、計画通りにトレーニングが進んだ。これ以上ないぐらい、馬の状態には満足しています」とうなずいた。 英・愛ダービーなどG1・6勝を挙げる世界のトップホースが日本のG1をラストランに選んだ。「父がディープインパクト。私にとってもこの場所で戦うのが夢だった。最後のレースとして花道を飾るというのは、ジャパンCの他にないと思った」と力を込めた。 軽さと柔軟さから滞空時間が長く、主戦の武豊が「飛ぶ」と表現したのが父ディープインパクト。そして、オーギュストロダンからも似た感覚が伝わってくるという。「いつもジョッキーにどのように感じる?と聞くのですが、“非常にスペシャル”“ちょっと乗っただけでもストライドの違いが分かる”と言う。地面を駆けると言うよりも、スムーズに流れるようだという表現。ユタカ・タケが感じたのと同じように、“違う”感覚をジョッキーに与えているんだと思う。素早く、力強い。そして流れるような走り」。引き継がれた遺伝子にトレーナーも感心する。 レース終了後には、引退お披露目式を実施するとJRAが発表。「心から感謝を申し上げたい。日本の人々がいかにオーギュストロダンを愛して、ディープインパクトを大切に考えていらっしゃるかが分かります。誇りに、そしてうれしく思います」。これまで6頭の管理馬を送り込んだ名トレーナーだが、今回が初めての来日。過去最高の実績馬を連れて、本気で獲りにきた。