〔東京外為〕ドル、156円前後=買い一巡後は伸び悩む(14日午後3時)
14日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、時間外取引での米長期金利上昇を受けた買いが一巡した後、1ドル=156円前後で伸び悩んでいる。午後3時現在、156円02~02銭と前日(午後5時、155円10~11銭)比92銭のドル高・円安。 ドル円は早朝、前日の海外時間に買われた流れを受け、155円40銭台で取引された。午前9時以降、米長期金利の上昇や日経平均株価の反発を背景に買いが強まり、昼前後には156円付近に上昇。午後に入ってからも買いが続き、一時156円10銭台まで上値を伸ばしたが、午後3時にかけては買い一服となった。 前日の米国時間の序盤は、10月の米CPIが市場予想と一致し、FRBによる12月の利下げ観測が高まり、米長期金利が急低下。ドル円はいったん154円30銭台に下落した。中盤以降は長期金利の反転上昇を受けて155円60銭台に上昇。終盤は、戻り売りに押され、155円40銭前後に下げた。 東京時間は、朝方に米下院で共和党が過半数を制したとの報道で「トリプルレッドによってトランプ政権は保護主義的な政策を追求するとの見方からインフレ懸念が台頭し、米長期金利が上昇したことがドル円を支援した」(為替ブローカー)とされる。 もっとも、「ドル円の上昇ピッチが速いこともあり、156円台に入ってからは上げ足は鈍い」(大手邦銀)という。このほか、「日経平均の反落もドル円の重しになった」(先のブローカー)との声も聞かれる。 ユーロは午後に入って対円でもみ合い。対ドルは弱含み。午後3時現在、1ユーロ=164円56~56銭(前日午後5時、164円45~47銭)、対ドルでは1.0546~0547ドル(同1.0602~0602ドル)。