【独自解説】最悪白紙の可能性も…2030年秋の開業を目指す大阪・夢洲の統合型リゾート「IR」の計画に暗雲?問題の背景にある「万博」と「解除権」
2025年に開かれる大阪・関西万博の会場のすぐ北側では、2030年秋の開業を目指す、カジノを含む統合型リゾート・IRの整備が進められていますが、今、このIRをめぐって、雲行きが怪しくなる事態となっています。しかも最悪の場合IRが白紙になるかもしれないという話も…大阪・夢洲の巨大プロジェクトは予定通り開業できるのでしょうか?読売テレビ・平田博一記者が徹底解説します。 【動画で見る】最悪白紙の可能性も…2030年秋の開業を目指す大阪・夢洲の統合型リゾート「IR」の計画に暗雲?背景にある「万博」と「解除権」
■経済波及効果は1年で約1兆1400億円―「IR」計画に今何が…?
大阪の夢洲というところで、2025年に万博が開幕しますが、これまで建設費の増額が続いていたり、またメタンガスの問題があったりと様々な課題が指摘されています。そして、会場となるこの夢洲では、万博だけではなく、IRの建設が計画されているのですが、そちらにも暗雲が垂れ込めています。
実は今、このIRを巡って、最悪の場合“白紙”になり得る事態になっているというのです。このIRは、年間の経済波及効果が1年で約1兆1400億円にもなると言われています。またこれを目指して周辺のインフラ整備なども進められてきた中で、一体いま何が起きているのか解説します。
■国が認可済みの工事スケジュールに、万博トップが「待った!」対立する大阪側と万博
まず場所から確認したいんですが、IRの会場は大阪の人工島「夢洲」です。万博会場のすぐ北側で整備が進んでおり、2030年の秋ごろに開業する予定で現在計画が進められています。
ここでは、カジノや国際会議場、そしてホテルなどが統合したリゾート施設というものができる予定なんですが、ここに来て急遽、万博の国際的な機関のトップであるケルケンツェス事務局長が、「万博の期間中は工事の中断を」と発言して、少し事態が危うくなっているということなんです。
スケジュールなんですが、2023年の12月に工事は始まりました。大阪市が既に約255億円の費用負担をして、液状化対策の工事が進められています。 さらに今後の予定としましては、2024年の夏ごろに準備工事が着手される予定で、その後万博が開幕する2025年4月ごろには建設工事が本格的に着手されます。そして、2030年夏ごろに工事が完了して2030年の秋ごろに開業する予定ということです。このスケジュールというのは、既に国が認可をしているというものなんです。
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