「後でガタガタ言っても、もう買えない」レガシィ消滅!アウトバックの魅力はどこにあるのか?
2024年10月24日、スバルのフラグシップモデルである「レガシィアウトバック」が生産終了になることが発表されました。スバルのフラグシップとして30年目を迎えていたレガシィアウトバック。2025年3月31日を以って注文受付を終了するそうで、スバルの名門ブランド「レガシィ」が消えることになります。 【写真】この記事のアウトバック30周年記念モデルの内外装を見るならこちらから
■アメリカ市場で大きく育てられ、ブランド力向上に貢献したジャパニーズカー
初代レガシィアウトバックが登場したのは1994年のアメリカ市場でした。当時は大変珍しかった、フルタイム4WDのステーションワゴンをリフトアップして大径タイヤを組み合わせたパッケージングが、SUVニーズが高いアメリカ市場で大いに受け入れられ、初代レガシィアウトバックは大ヒット。その後、日本でも「レガシィ グランドワゴン」の名称で発売されました。 レガシィアウトバックはその後、6世代に渡ってアメリカを中心に販売台数を伸ばし、スバルのフラグシップモデルとして大活躍。スバルを人気カーブランドに押し上げました。 日本では、2021年に発売となった第6世代の現行型ですが、2019年4月のニューヨーク国際オートショーでワールドプレミアされ、アメリカ市場では、2020年より発売開始となっています。レガシィアウトバックは、アメリカ市場で大きく育てられ、スバルブランドの発展に大きく貢献したジャパニーズ・カーといえるでしょう。
■限定500台、「30th Anniversary」は即売り切れ必死か
最新世代のSGP(スバルグローバルプラットフォーム)に、2.4L 直噴ターボもしくは1.5L 直噴NAの4気筒水平対向エンジンを搭載する、現行型レガシィアウトバック。もちろん全車シンメトリカルAWDです。 エクステリアは、ボンネットやキャビンに厚みがあるスタイルが特徴的で、スキッドプレート風の前後バンパーガード、ホイールアーチやサイドシル下のブラック樹脂パーツのデザインも魅力です。インテリアでは、コクピット周りにタブレット感覚で操作ができる縦型11.6インチ大型ディスプレイを搭載、ステアリングホイールには多数のスイッチを設けており、運転しながら様々な操作がしやすいように考えられています。もちろんアイサイトも全車に標準装備です。 今回の生産終了にあたっては、レガシィアウトバック30周年を記念した500台限定の特別記念車「30th Anniversary」の発表もありました。マットブラック塗装の18インチアルミホイールやブラック塗装されたフロントグリル、バンパーガード&フォグランプカバー、ルーフレール、ドアミラー、インテリアにはアイボリー×ブラックナッパレザーの本革シート(運転席・助手席には30th Anniversary専用刺繍)、30th Anniversary専用リヤオーナメントなど、限定特別パーツがふんだんに使われており、足回りにも、STIチューニングの日立Astemo製SFRDフロントダンパーとSTIチューニングのリヤダンパーが特別採用されています。 わずか500台の限定生産のため、抽選販売となるとのこと。抽選エントリー期間は2024年10月24日~11月10日です。FINALモデルは中古車価値が爆上がりすることが非常に多いため、本稿が出るころには、もう売り切れてしまっていることでしょう。なお通常モデルは、2025年3月末まで注文可能とのことです。
■まとめ
北米スバルとしては、人気のある「クロストレック」「フォレスター」「アウトバック」の3本の矢のひとつを失うことになり、かなりの痛手になるはず。後継となる新型のフラグシップモデルが今後登場してくるのか、それとも、アセントやソルテラに大役を継がせるのか、スバルの動向に注目です。 Text:吉川賢一 Photo:スバル