【京都2歳S】1番人気エリキング、無傷3連勝で重賞初制覇 ラストで一気に加速 川田将雅騎手「多少無理をして動かしました」
川田将雅(39)=栗・フリー=騎乗で1番人気のエリキングがデビューから無傷の3連勝で重賞初制覇。メンバー最速の上がり3ハロン34秒2の末脚で差し切り、来年のクラシック戦線に弾みをつけた。2着は3番人気ジョバンニ、3着は4番人気のクラウディアイが入った。 ◇ なかなか縮まらない先頭との差に、スタンドがざわめいた。その刹那、エリキングがグイっとひと伸びして力強い末脚で各馬を飲み込むと、最後は1馬身1/4差をつける快勝。川田騎手が冷静に振り返った。 「体自体は良くなっていますが、まだ競馬に結びつかない現状。勝たないといけない中、多少無理をして動かしました。きょう動かしたことも先につながってくると思います」 道中は中団を進んで、3コーナーからスパートを開始。鞍上の激しいアクションとは裏腹に前との差はなかなか詰まらなかったが、ラスト1ハロン過ぎから一気に加速した。結果的には上がり最速の3ハロン34秒2をマークして、3連勝で重賞制覇を果たした。 中内田調教師が「一瞬、ヒヤッとしました」と苦笑いすれば、昨年のシンエンペラーに続く連覇となった藤田オーナーも「ホッとしました。年末は使わないと思います。来年のクラシックを目指してほしいですね」と先を見据えた。まだ粗削りだが、着実に王道を歩んでいく。(山口大輝) ■エリキング 父キズナ、母ヤングスター、母の父ハイシャパラル。鹿毛の牡2歳。栗東・中内田充正厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は藤田晋氏。戦績3戦3勝。獲得賞金5662万円。重賞は初勝利。京都2歳Sは川田将雅騎手、中内田充正調教師ともに初勝利。馬名は「人名より+王」。 ◇ ◆松山騎手(ジョバンニ2着)「スタートが出れなくて、2完歩ほどノメったので切り替えて後ろから。最後はいい脚を使ってくれました。折り合いもついていましたし、力を見せてくれました」 ◆西村淳騎手(クラウディアイ3着)「いい勉強になりました。2戦目でしたし、次はもっと勝負できると思います」 ◆武豊騎手(ウォータークラーク4着)「2戦目にしてはすごくいいレース。素質はありそうです」