創設6年目で全国制覇 なのに方針転換 岡山・ねや卓球クラブの挑戦とは
オープン当初「遊びのクラブじゃない」
祢屋康介:でも正直言えば、オープン当初はそうじゃなかったかもしれません。 ――そうなんですか。 祢屋康介:だいたいの若い指導者はそうだと思うんですが、私もやっぱり張り切って始めたので、卓球人口を増やすというより、“日本チャンピオン、世界チャンピオンを育てるんだ、うちは遊びのクラブじゃない”という、鼻息荒い雰囲気だったと思います。 ――それはそうですよね。 祢屋康介:いまは、“全然遊び半分でいいですよ”と、真逆のこと言ってますからね(笑)。 ――最初から生徒さんは集まったんですか。 祢屋康介:オープン1期生に、いまクラブスタッフにいる丸川、田口という、やる気のある子どもたちが入ってきてくれて。 岡山市内に熱量の高い卓球クラブができたことで、“待望の”という感じで小学生・中学生が入ってきてくれました。 子どもたち自身の雰囲気は、いまも昔も変わらないですね、明るくてやる気があって。
6年目でホープス団体優勝
――クラブ創設6年目でホープス団体で全国優勝するんですよね。相当早いですよね。 祢屋康介:当時もみなさんにそう言っていただきましたが、正直自分としては“運が良かったな”と思っていて。6年でゼロから始めた選手を3人揃えて優勝したわけじゃないので。 うちの環境に魅力を感じて他のクラブから移籍してくれたり、というめぐり合わせのおかげなので、全部自分がやったという気持ちには到底なれませんでした。 ――でも、達成感はあったでしょう。 祢屋康介:もちろん、優勝させることは簡単じゃないので、自分自身も周りのみなさんもがんばったなとは思いますけど、うーん、チームとしての輝かしい実績としてそれを謳ったことはないんです。 それはそのときの実績、という感覚なんです。 ――翌年がベスト8ですか。 祢屋康介:はい。小学二年生の頃に移籍してきた萩原(啓至)が六年生にいて、それ以外はうちでゼロから始めた選手で二連覇目指すぞ、と頑張ったことも優勝したことと同じくらい良い思い出となってますね。