日本株は下落、金融や自動車など大型株に売り-日銀総裁講演に注目
(ブルームバーグ): 25日の東京株式相場は下落。自動車や金融株に売りが出て相場を押し下げている。海外を中心に休暇入りする市場参加者が増える中、電機や商社も値下がりするなど大型株の下げが目立つ。
トヨタ自動車や三菱UFJフィナンシャル・グループが売られてTOPIXの下げを主導している。指数を構成する2125銘柄のうち、下落は1573銘柄、上昇は427銘柄。
海外ではクリスマスの祝日で主要市場の多くが休場となる。T&Dアセットマネジメントの酒井祐輔シニア・トレーダーは、きょうは海外勢の参加が少なく、相場の勢いはあまり出ないだろうと述べた。
外国為替市場の円相場は前日の日本株終了時点と比べてやや下落しているが、酒井氏は市場参加者が少ない中で株式相場への影響は小さいと指摘。国内投資家は新年の休暇をより重視するため、日本株には年末の5営業日に株価が上昇する「サンタクロース・ラリー」が起きない可能性があるとも付け加えた。
ホンダの下げもTOPIXの重しになっている。前日は最大1兆1000億円の自社株買いを好感し、一時17%急騰していた。同社と新たな持ち株会社設立を検討する日産自動車は安く始まった後、上昇に転じている。
きょうは日本銀行の植田和男総裁が講演する予定。市場関係者は次の利上げ時期に関する何らかのヒントがあるか注目している。
インサイト
(c)2024 Bloomberg L.P.
Yasutaka Tamura, Alice French