塗装されたクラブにはヘッドカバーを付けるべき

　ゴルフクラブのなかには購入時にヘッドカバーがついているものもあれば、そうでないものもあります。基本的にドライバーやウッド系、パターなどにはついていることが多いですが、ラウンド中に着脱するのが面倒なので「いつからかヘッドカバーをしなくなった」というゴルファーも多いかもしれません。 【写真】ロフトを立てた構えで失敗する人が多い！ これが正しく構えてヘッドを上から見た時の景色です

アイアンまでいちいちカバーを着脱するのは億劫ですが…　写真：PIXTA

　実際、ヘッドカバーを使用しないと、どのようなデメリットがあるのでしょうか？　ゴルフ工房ON&OFF（千葉県佐倉市）の店長でクラフトマン歴25年の桑原信明氏は、以下のように話します。 「ヘッドカバーをしていないと、持ち運び時やカートの移動中にクラブ同士がカチカチと当たってしまい、塗装されているクラブはハゲていきます。そのため、クラブの見た目が悪くなってしまうことが一番のデメリットとして挙げられます」 「性能的に大きく劣化することは考えづらいですが、たとえばアイアンをキャディーバッグのなかに投げるように雑に戻した際に、ドライバーやウッドのフェース面に当たってしまい少し凹むといった可能性は考えられます」 「ほかにもフェース面にキズや凹凸があったり、ドライバーの塗装が剥がれていると気持ち良くアドレスに入れず、ショットに悪影響が出ることもあるかもしれません。とくに競技ゴルフなど、1打を争うシビアな戦いをしているゴルファーは、気をつけたほうが良いでしょう」 　すでに傷のあるお下がりのクラブを使用しているゴルファーは、そこまで気にする必要はないですが、きれいに塗装された新品のクラブを使用する際などは、ヘッドカバーをつけたほうが良さそうです。

ゴルフがうまい人ほど道具を大切にする

　また昨今では、塗装されていないメッキのアイアンにもヘッドカバーをつけるゴルファーが増えているようですが、なぜなのでしょうか？　桑原氏は以下のように話します。 「アイアンは塗装されていないことがほとんどなので、基本的にはヘッドカバーをつける必要はありません。こちらもフェース面になにかしらの衝撃が加わり、球筋に多少関わる傷がついてしまう可能性がないとは言い切れませんが、気にするほどではないでしょう」 「ただ、なるべく高い値段で中古ショップに売りたいのであれば、アイアンであってもカバーをつけるのがオススメです。売る際には、クラブの見た目は非常に大切で、きれいなクラブは査定額が上がりやすいです。1本ずつカバーするタイプですとラウンド中に着脱の手間がかなり発生してしまいますが、それはどちらを優先するかという話になるので、ゴルファー自身で判断するのが良いと思います」 　ゴルフ場にキャディーバッグを送ったり、クルマに乗せて運転したりする際も、衝撃が加わり傷がつく可能性があるので、専用の保護カバーをつけて持ち運ぶゴルファーも一定数いるようです。 　最後に桑原氏は「やはり、ゴルフがうまい人のほうがクラブを大切に扱っている印象があります」と話します。ゴルフに対して真剣に取り組むようになったことがきっかけで、道具を大切にする習慣が身についた人もいるそうです。 　紛失して以来ヘッドカバーをしなくなったというゴルファーは、いま一度購入を検討してみても良いかもしれません。