なぜ選ばれる!? 「1ロール1480円」の“プチ贅沢” 高級トイレットペーパーの魅力とは【匠の逸品#05】
ふんわり柔らかな使い心地の理由はこだわりの製造工程
高知県に拠点を構え、皇室献上品「羽美翔(はねびしょう)」や高級トイレットロール「羽二重」などをはじめとするトイレットペーパーの製造および販売をおこなう「望月製紙」が話題となっています。 なぜ選ばれる!? 「1ロール1480円」の“プチ贅沢” 高級トイレットペーパーの魅力とは【匠の逸品#04】
皇室献上品の羽美翔は、最上級のふわふわ感で、まるでシルクのような柔らかさが肌をやさしく包みます。使ってみると「ほかのトイレットペーパーとは全然違う」という感想を持つお客様がたくさんいるほど。 普通のトイレットペーパーのように無地の白色ではなく、ジャパニーズモダンなデザインで、どこでカットしても上品かつお洒落に見えるよう計算されています。さらに、職人が1ロールずつ丁寧に高級土佐和紙で包装しているきめ細やかさ。 そんな高級トイレットペーパー・羽美翔の誕生に至った経緯について、製造元および販売元の望月製紙の担当者は以下のように話します。 「開発者の前社長はとても肌が弱く、ネクタイを締めるだけで首が赤くなるほどの敏感肌の持ち主でございました。 そのため、肌にやさしく柔らかいトイレットペーパーを作ろう、同じ悩みの人の力になりたいという想いから、トイレットペーパー作りが始まりました。 そして5年ほど柔らかさを追求していくうちに、次は『世界最高級の素材』を使って極上のトイレットペーパーを作ってみようと思ったのが、羽美翔が誕生したきっかけです」 シルクのような柔らかさで、トイレットペーパーの品質が非常に良いことはもちろん、京都の和紙職人が手張りしたストックボトルに入っているため、出産や結婚などの内祝いや誕生日プレゼントなどにも好評のようです。 この羽美翔の魅力や製造時のこだわりについて、望月製紙の担当者は以下のように話します。 「トイレットペーパーの原料であるパルプについては、ほかメーカーが使用している柔らかいといわれるパルプも試してみましたが、会社によって製造方法が違うということに気が付き、当社独自のパルプの配合にたどり着きました。 そして、5年の年月をかけて羽美翔が誕生しました。羽美翔の製造には、仁淀川の水を使っております。仁淀川の水はとてもきれいで青く澄んで『仁淀川ブルー』と呼ばれています。つまり『きれいな水から、きれいな紙が生まれる』ということです」 羽美翔の製造は、「柔らかさをとことん極める」という想いから始まっており、ふんわり柔らかいトイレットペーパー作りは、ホットケーキ作りによく似ているようです。 ホットケーキの材料は小麦粉ですが、トイレットペーパーの原料はパルプです。そんなパルプは1種類だけではなく、実は世界には100種類以上あるため、そのなかから柔らかさに優れたパルプを何種類か選び出して、何度も何度も試作して、納得できるトイレットペーパーの原料になるまでブレンドを繰り返したと言います。 そして羽美翔を製造するときは、低温で微調整して温度管理しているようです。 ホットケーキはふんわり柔らかくするために弱火でじっくり焼きますが、トイレットペーパーも同じで、望月製紙ではトイレットペーパーの紙を乾かすドライヤーの温度をできるだけ低くして季節や状況を見ながら微調整して温度を管理しています。 それは、ドライヤーにトイレットペーパーの紙を押し当てる圧力も強く当ててしまうと紙が硬くなってしまうためです。 そのために機械のスピードは、大手メーカーの十分の一ぐらいのゆっくりのスピードになっているとのこと。時間は多くかかってしまいますが、ふんわり柔らかいトイレットペーパー作りには必要なようです。 そして、保湿ローションを使用せず、無香料で肌にやさしいトイレットペーパー作りが実現されました。望月製紙では「生産効率よりも、柔らかさを重視」という想いを持ち続けながら、肌にやさしいトイレットペーパー作りに日々取り組んでいます。 1ロール1480円と、一見高価に思えるトイレットペーパーですが、そのこだわりや製造工程について知ると、その価格になった理由がうかがえます。その品質の良さを実感すると、価格にも納得がいくかもしれません。