パリSGを破り、48年ぶり戴冠を果たした「億万長者のクラブ」【ワールドサッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
圧倒的に低い下馬評を覆し“人喰い鬼”をやっつけた
決勝戦でパリSGを下してフランス・カップを制覇し、48年ぶりのタイトルを手にしたレンヌ。古巣に対して個人的なリベンジを果たしたベン・アルファが、ステファン監督(左)、ピノー会長(右)と喜びを分かち合う。(C)Getty Images
天下のパリSGをフランス・カップ決勝で破り、48シーズンぶりのタイトルを手に入れたのは世界有数の億万長者をオーナーとしてきたレンヌ。今回の優勝でクラブの予算が一気に膨らむシナリオに現実味はあるだろうか。(文:フランソワ・ヴェルドネ・訳:結城麻里 2019年5月16日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック フランス』を転載) ―――◆―――◆――― アテム・ベン・アルファが睨みつける視線の先には、パリ・サンジェルマンの会長がいた。4月27日のフランス・カップ決勝。勝者となったレンヌのベン・アルファは、トロフィーを受け取るためにスタッド・ド・フランスのスタンド上部のVIP席へ。そのVIP席で目を逸らしていたパリSGのナセル・アル・ケライフィ会長の顔をあえて覗き込んで、握手を交わす。氷よりも冷たそうなその握手は、ベン・アルファにとっては意趣返しのような意味を
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