“泣き叫ぶ、騒ぐ子ども”には「叱りつける」べきか 本当に“効き目”がある「声かけ」の正解は?
一部上場企業の社長や企業幹部、政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチなどのプライベートコーチング」に携わり、これまでに1000人以上の話し方を変えてきた岡本純子氏。 たった2時間のコーチングで、「棒読み・棒立ち」のエグゼクティブを、会場を「総立ち」にさせるほどの堂々とした話し手に変える「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれている。 その岡本氏の著作『世界最高の話し方』シリーズは累計20万部のベストセラーとなっているが、その「真骨頂」ともいえる「人前での話し方のスキル」をまとめた新刊『なぜか好かれる「人前での話し方」』がついに発売された。 【話題の書籍】社長・企業幹部の1000人以上変えた「伝説の家庭教師」岡本純子氏が上梓した「話し方の最新科学とスキル」が詰まった新刊
コミュニケーション戦略研究家でもある岡本氏が「人前での話し方」を切り口に「日本人が知らない『話し方の最新科学』」を解説する。 ■泣き叫ぶ、騒ぐ子どもに、親はどう対応すべき? 年末年始や冬休み、実家への帰省や旅行などで、出かける機会も多くなり、交通機関や飲食店などで、機嫌を損ねて泣いたり叫んだりする子どもたちを見かける機会も増える時期になりました。 「子どもは宝」とわかっていても、狭い車内や機内、室内で大きな声や、ぐずり声を聞くと、いい気分はしないという方もいるかもしれません。
泣き叫んだり、騒いだりする子どもに、親はどう対応するべきなのか。 そうしたシーンに出くわした周囲の人が求められる「大人の対応」とはどんなものなのでしょうか。 人手が多くなるこの時期、空港で、機内で、電車で、駅で、ご機嫌斜めで泣いたり、大きな声で騒ぐ子どもをよく目撃します。 かつてなら親が「静かにしなさい!」と叱りつける姿をよく見たものですが、最近は「叱らない育て方」を実践する親も増えています。 ■「叱らない育て方」は、海外でも急速に拡大中だが…
この「やさしく諭す」スタイルの育て方は、英語では「Gentle Parenting」(優しい育て方)と言われ、海外で、急速に拡大するトレンドですが、「厳しく叱るべき」派の人たちとの間で、考え方が分かれ、議論が沸騰するテーマになっています。 「優しい育て方」は、子どもとの関係において、尊重、共感、理解を重視する新しい育児スタイルです。 2016年にイギリスの作家サラ・オックウェル=スミスさんが同名の著書を出版して以降、関心が集まり始め、特にここ数年はSNSなどで多くのインフルエンサーがその手法を喧伝したこともあり、親たちの間に共有され、支持が広がってきました。