「日本人客は『ごめんね』と言いながら変態のような行動を要求する」韓国の性売買当事者が明かした実体験 新宿・歌舞伎町では驚きも 「痛み」を語り社会を変える
20代で性売買の店に入ったメンバーの語りはこうだ。 「友人が具合が悪くて出勤できない時、男性2人が家にやってきて『おまえが代わりに行け』と言われた。包丁で脅したわけではないが、男たちが家にいることが怖かった」 「脱・性売買した後、これから何をして生きていくのか、何年も店で働いていたので、履歴書を書くこともできなかった。お金もないし、店に戻ろうかと何度も考えた」 ドメスティックバイオレンス(DV)を受けて、家出したメンバーもいる。 「友達と暮らし、お金もないので、野宿もした。自然に条件デート(援助交際)をするようになった。性売買が悪いとか搾取だとかは知らなかった。小学生の頃からお金で性的行為を要求してくる人がいたので、性売買は当然に流れていく場所だった。どういうものか分からなくても、買春者の態度から恥ずかしい仕事とは感じていた」 「シェルターに入り、関心を持って話を聞いてくれる大人と初めて出会えた。高卒の資格を取り、暮らすための基盤をつくり、今の自分になるまで6、7年かかった。長い時間をかけて、支えてくれる人が必要だ」
▽口だけ「ごめんね」 トークコンサートでは、親しみやすい雰囲気作りを大切にしている。時に笑いも誘う。だが、実際に語られたのは、耳をふさぎたくなるような体験や、グロテスクな暴力だ。 ソウルの有名な集結地は日本の観光ガイドにも載っており、長期休暇の時期にはセーラー服など制服姿で客を引く女性であふれるという。 日本人男性客の姿をこう告発する。「『すいません』と言って入ってきて『ごめんね、ごめんね』と言いながら変態のような行動を要求する。それから『ごめんね』と言って帰っていく。親切でマナーのある人のように見せかけながら、言葉だけだった」 日本人客の二面性は、ビジネスマン風の日本人が多く訪れたルームサロン(個室型の店)でも同じだった。「お酒を飲んで雰囲気を盛り上げ、とても丁寧で紳士的。お酒をつがなくてもいいと言って、女性にもお酒を勧めなかった」 しかし態度が一変する。「部屋に移動すると、AVのような姿勢の変態的な行為を求められた。これ以上無理だと伝えると『金を返せ』と言われた。私たちの間で、日本人は『けち』『変態』と呼ばれ、嫌がられていた」