食洗器NGなの!? どうしてる? 包丁のお手入れ方法。 年末に感謝を込めて【保存版!正しい包丁の研ぎ方の基本】
<家庭でできる包丁の研ぎ方の基本>
<1>荒砥石と中砥石(写真は荒砥石と中砥石の両面砥石)を準備します。事前に5分以上砥石に水を吸わせておきます。キッチンなどで研ぐ場合は、砥石を安定させるために濡れたタオルやふきんをしきます。 <2>家庭で使用する三徳包丁や小型の牛刀であれば、峰(刃と反対の方)と砥石の間にコインが1、2枚入る程度の角度を維持して刃を削ります。その際に前後に動かす包丁を斜めに構えると、角度がぶれにくく鋭く研げます。 <3>18㎝ほどの長さの包丁であれば、片面4、5ヶ所くらいに研ぐ位置を分けて、1ヶ所10往復を目安に研ぎます。この作業を反対側と交互に行います。削りはじめると、砥石から研ぎ汁が出てきますが、研ぎをサポートするものなので洗い流さないでそのままに。 <4>反対側を持ち替えて同様に研ぐのは、利き手ではないので難しいため、裏返して最初は直角に構えて研ぎ、少しずつ斜めに構えていきましょう。反対側も同様に、研ぐ位置を変えながら研いでいきます。途中、砥石が乾いてきたら少しずつ水をたらして水分を砥石に含ませます。 <5>両面を交互に研ぐうちに、削った面と反対側のエッジにバリが感じられるようになるのですが、これが荒砥石の作業終了のサインです。刃の側面に指で触れると、ザラっとした感触がありますが、これがバリです。刃全体にバリが出ていることを確認します。 <6>次に、水を吸わせた中砥石で、荒砥石の時と同様に、1ヶ所10往復を全体に3セット、反対側を同様に3セット研ぎます。 <7>最後に新聞紙などのざらつきのある紙に、包丁を45~60度くらいに立てて峰から滑らすように擦り付け、刃の側面のバリを落とします。反対側は、手で新聞紙を押さえて同様に擦り付けて、バリを落として完了です。 取材後、荒砥石を購入し家で実際に研いでみると、中砥石だけでは分からなかったバリを感じられるように。これから荒砥石と中砥石で手入れしてきます! (取材・文/酒井範子、たまひよONLINE編集部) ※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。 ※記事の内容は2024年7月の情報で、現在と異なる場合があります。
鎌田晴一さん
PROFILE) 代表取締役。1923年創業の包丁研ぎの老舗。同店では、包丁の研ぎ直しのほか、包丁の販売も行っており、さらに一般向けに包丁研ぎ教室を開催。教室は基礎編と応用編がある。基礎編を学ぶだけで、切れ味が変わる包丁が研ぐことができると評判に。国内だけでなく、海外の観光客も多く訪れる人気の包丁専門店。
たまひよ ONLINE編集部