海外メディアも錦織ベスト8進出を続々報道「壊滅的スタートから劇的逆転」
テニスの全仏オープンの男子シングルス4回戦が現地時間5日、バリの当地で行われ、世界ランキング9位の錦織圭(27、日清食品)が同37位のフェルナンド・ベルダスコ(33、スペイン)を0-6、6-4、6-4、6-0の逆転で下して2年ぶり2度目のベスト8進出を果たした。 さっそく全仏オープン会場のローラン・ギャロスの公式ホームページは、「錦織が完ぺきですばらしい逆転勝ちで準々決勝進出を決めた」というタイトルで報じた。 記事では、「ベルダスコに1ゲームも奪えずに第1セットを落とした錦織が、壊滅的なスタートを克服して、全仏オープン自己ベストのベスト8への進出を決めた」と、大逆転劇を振り返った。 対戦相手のベルダスコは、同記事で「第1セットでは錦織はサーブするとき、アンハッピー見えた。疲れているように見えた。どこか痛みがあるのかと思ったほどだ。でも、第2セットになると突然、彼はコートの深いところでプレーしはじめ、事実上、全くミスをしなかった」と、突然、本来のパフォーマンスを取り戻した錦織について戸惑ったことを語っている。 一方の錦織の「肉体的には、少しハリがあるが大丈夫。第1セットは何もできなかったが、もう少しアグレッシブにと、トライし続けた。でも、本当に、本当に厳しいバトルだった。長いラリーが多かった。第2セットと第3セットはどのように取ったのか覚えていない。第4セットは完ぺきなテニスができたと思う」というコメントが紹介されている。 その第3セットの攻防について、同記事は、「この頃になると錦織は息を飲むようなショットを多く繰り出すようになり、観客たちは、今までこのような武器をどこに隠していたのだろうかと感じていた。錦織は信じられないようなバックハンドの後、彼の体は疲れていたが、このセットを支配した」と振り返った。 そして錦織自身が完ぺきなテニスとした第4セットについては、このように表現した。 「第4セットの錦織は手がつけられなかった。錦織は巻き返そうとするベルダスコを慎重に防ぎ、ひとつずつ崩すことで、このマッチが錦織の手中にあることを見せつけた」 英国のメディアBBCの電子版も、「第8シードの錦織はスペイン選手との対戦では、信じられない第1セットだったが、第4セットはわずか22分で勝ち取った」と錦織の逆転勝ちを伝えた。 FOXスポーツのアジア版は、「錦織は、最後は自分の思うままにマッチを終わらせ、第1セットから最後にかけて、劇的な逆転勝利だった」と表した。 錦織が7日に戦う準々決勝の相手は、世界ランキング1位のアンディ・マリー(30、英国)。 ATP公式HPは、次のマレー戦についての展望をこのように伝えた。 「第8シードの錦織は、世界ランキング1位で、昨年も決勝に進出したアンディ・マリーに挑戦する。過去の対戦成績は、マリーが8勝2敗でリードしている。クレーコートの対戦は1度で2015年のマドリードオープンだった」と、過去成績について説明。錦織の「何度も対戦してきている。彼はとてもすばらしい選手。彼は今週、とてもいいプレーをしている。タフな試合になると思うけど、楽しみ、試合に勝つようにしたい」というコメントを伝えた。 ローラン・ギャロスの公式HPもマレー戦についての展望について「この日のような第1セットのスランプが入り込む余地はなさそうだ。彼のトレードマークであるすばらしい技術が最初から求められる」と報じた。