「心配してくれてありがとう」を二度。久保建英の交代理由を尋ねて分かったソシエダ指揮官の人柄。「Hola」と声を掛けると――
久保本人は「怪我をする前に止めたので怪我はしてないです」と説明
久保建英を擁するレアル・ソシエダは5月29日、日本ツアー2024で東京ヴェルディと国立競技場で対戦。ウルコ・ゴンサレスとアルセン・ザハリャンのゴールで、2-0の勝利を収めた。 【動画】ファンがどよめいた久保のオーバーヘッドキック 注目の久保は右ウイングで先発。絶妙なスルーパスや鋭い突破で度々チャンスを作り、4万人が詰めかけた国立を沸かせていたなか、後半開始直後の48分という、まさかのタイミングでピッチを後に。場内は騒然となった。 試合後の会見でイマノル・アルグアシル監督に「いったいなぜ、あのタイミングで久保選手を下げたのでしょうか。ベンチで右ハムストリングを抑えている仕草も見られました」と質問すると、こんな答えが返ってきた。 「まずはタケのことを心配してくれてありがとう。タケに限らず、他の選手たちもこのツアーにおいてコンディション面で難しいところがあったと思う。タケが少しハムストリングを抑えたのは、確かにそういったところもあるかもしれないけど、心配してくれてありがとう」 また、久保本人は自身の状態に関して「腿裏が痛くて。試合中にちょっと。怪我をする前に止めたので怪我はしてないです」と伝え、大事には至っていないと強調した。 ちなみに会見での質問時、最初に「Hola」と声を掛けると、スペイン人指揮官は「いいね君!」とばかりに満面の笑み。さらに自らが話している際はもちろん、通訳が日本語に訳している際も、しっかりと私の目を見ていた。 「心配してくれてありがとう」を繰り返した回答内容からも分かるように、まさにナイスガイ。わずか数分のやり取りで心を奪われた。かなりの好印象だった。 取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)