【中学受験】「1月受験で全敗、どうしたらいい?」→専門家が勧める立て直し戦略と「絶対やってはいけないこと」
● 調子に乗るタイプは不合格免疫 自信がないタイプは合格経験 1月入試への取り組み方は、子どものタイプによって大きく異なります。 12月までの模試などの結果も含め、実力もあり調子よく来ている子どもの場合、1月はむしろ「ダメ元」というべきか、実力から考えて少し難しめの学校を受けさせるのもひとつの手です。 通学範囲にある学校なら受かればもちろんラッキーなので、油断せず2月の入試を迎えればいいでしょう。 中堅校くらいの実力の子どもの場合、2月は1日から5日まで偏差値が同等の学校を連続して受け、その都度に結果を見ながら、前回お話した「樹形図」に沿って、柔軟に受験を進めていく人が多いでしょう。その場合、これまで調子がよかった分、2月の本番で最初に不合格になって、急に自信を失ってしまうと、立て直すのが難しいので、1月、早めに難しめの学校で不合格を経験させる。 いわば、早めに「不合格ワクチン」を打っておいて、本番の試験で、「人生最初の不合格をくらってしまった場合の壊滅的なショックを回避するのです。 最後に一番行きたい学校の試験がある場合、この不合格も含めて、全ての準備を考えられるかどうか。不合格からどうやって(できるだけ短時間で)立ち直るか、その不合格をどうポジティブに変えていけるかどうかという練習のためにも、不合格ワクチンはひとつの重要な対策です。 また、1日は午前、午後の入試に挑むケースもあるでしょう。その場合でも、1月に同じように午前午後の連続受験を経験しておくことで、体力面での課題が見えてきます。それが2月の受験計画を立てるうえでの貴重な参考データとなります。1月の午前午後受験で子どもの体力的な限界が見えたなら、2月の受験計画の見直しも必要かもしれません。その翌日や翌々日に設定していた滑り止め校が、疲労で受験できなくなる可能性もあるからです。 ただし、不合格ワクチンは子どもの性格をよく見極めなければ、逆効果になります。当然ですが、あまり勉強が得意ではなく、12月までの模試などで自信を失っている子どもの場合は、「不合格ワクチン」療法は向いていません。別の戦略が必要です。1月は合格率80%程度の学校を受験させ、自信をつけさせることをお勧めします。