大阪・吉村知事「第8波に入ったか判断は難しい」
大阪府の吉村洋文知事は10日午後、大阪府庁で定例記者会見を行い、府内の新型コロナウイルス感染状況について「増加傾向にあるのは間違いないと思っています。第8波に入ったのかと言われると、まだ判断としては難しい」と述べた。 【動画】大阪府・吉村知事が定例会見(2022年11月10日)
府は新型コロナウイルスの感染者数の増加や病床使用率が20%を上回ったことなどを受け、8日に「第83回大阪府新型コロナウイルス対策本部会議」を開催。府内の感染状況を伝える独自の基準「大阪モデル」を警戒を示す黄信号に引き上げている。
会見では報道陣から「改めて国の方でも第8波に入る可能性があると認識しているが、現在の府の状況をどうとらえられているか。本日の新規感染者数が最近の人数に比べて増えたりしていないか」という質問があった。 それに対し吉村知事は「新規感染者数がどっと増えている状況ではないです。増加傾向にあるのは間違いないと思っています」と答えた。 府は10日午後、府内で新たに3780人の新型コロナウイルス感染が確認されたと発表した。
「第8波に入っているか」という質問には「第8波に入ったのかといわれると、まだ判断としては難しいところだと思っています。専門家でも意見がまとまっている状態ではないです」と答えていた。
報道陣からは、大阪急性期・総合医療センター(大阪市住吉区)で「ランサムウエア」と呼ばれる身代金要求型ウイルスによるサイバー攻撃を受け診療停止となっている件についても質問があった。 同センターの発表によると、10日から電子カルテの一部が参照可能となり、予約済みの外来患者については対応を始めるなど、一部診療を再開した。 吉村知事は診療が一部再開したことについて「できる診療から、どんどん再開してもらいたいと思っています。診療の再開につながる大きな一歩だと思っています」と話した。 また、完全復旧は来年1月となる見通しということについては「基幹システムが復旧しておらず、再開は限定的になるだろうと思っています。できるところからできるだけ患者さんの影響が少なくなるように診療の再開をしてもらいたいと思っています」とも話していた。