性教育啓発で法人立ち上げも 元AV女優紅音ほたるさんが伝えたかったこと
●AVをうのみ
赤枝氏は「コンドームをつければ、ほとんどの性病は防げる」と訴える。 しかし、コンドームをつけないで性交渉に及ぶ若者は少なくないようだ。その要因として、赤枝氏は「コンドームの値段」を挙げる。例えば5個入り500円と比較的安価なコンドームがあったとしても、若者には「高すぎる」と言うのだ。1週間で2箱消費するとしたら「牛丼が2杯食べられる」と考えるのだという。 「つけると気持よくない」という誤解もあるという。「いつもつけていれば『変わらない』と思うはずだが、つけていないから分からないのだろう」。また、「コンドームは最後までつけるのが大事。途中でつけたり、最後に外すのではダメ」とも語り、正しくつける重要性を強調した。 そして、アダルトビデオの影響の大きさを指摘する。例えば、コンドームをつけずに性行為をする演出などを挙げ、「こうした間違った情報をうのみにする子どもが多い。『正しいAVの見方』のようなものが必要かもしれない」と提案する。 若者には性に対する無知さが目立つといい、性教育の必要性を痛感する赤枝氏。ともに活動してきた紅音さんに対して、ゆくゆくは育児をして子どもの性教育で活躍することも期待していたという。紅音さんが推進してきた「つけなアカンプロジェクト」は2010年に一般社団法人化され、自ら代表理事になった。「法人も立ち上げて本気だった。無念だったろう」。 (撮影:山本宏樹/deltaphoto)