餌代高騰!“入場無料”を実現し続ける、飼育員たちのユニークな試みとは?
餌代高騰に立ち向かうべく、“クラウドファンディング”に挑戦中の『岡崎市東公園動物園』。動物園ならではの、“あれ”を活かした返礼品が話題を集めていました。
ニューヒロイン誕生!意外な名前の由来とは?
約20種類の動物が見られる愛知県岡崎市の『岡崎市東公園動物園』。この動物園に先月2日、かわいい赤ちゃんが誕生しました。赤ちゃんの名前は「クララ」、ニホンジカの女の子です。
すくすくと成長し、今では同園のニューヒロインとして期待が高まるクララ。同園の飼育員・山西聡さんは、「(クララは)本当に物怖じしないというか。お客さんの目の前まで来てくれて、姿を見せてくれてるので期待できるかなと」と笑顔で語ります。 名前の由来は、あの有名アニメのキャラクターと思いきや、実は「クラウドファンディング」からとったというクララの名前。その理由について、『岡崎市東公園動物園』の杉本憲志さんは、「『東公園動物園』ではクラウドファンディングを始めてまして。その最中に生まれたということで、“クララ”と名付けました」と明かします。
園内でバナナ栽培!「餌だけは節約したくない」
岡崎市として、初めてのクラウドファンディングに挑戦している『岡崎市東公園動物園』。その理由は、“物価の高騰”。「余裕はないです。正直言って、ないです。すごく餌代も高騰していますが、餌だけは節約できないので。すごく大変です」と『岡崎市東公園動物園』杉本さんは話します。
入園料は無料という同園。余裕がないなか、ピーク時の餌代は6年前と比べると、約1.5倍にもなっているといいます。節約のため、獣舎や日よけなどを飼育員が手作りすることも。 「こんな感じで取ってきた草がためてある」と、飼育員・山西さんが見せてくれたのは、ゾウの餌倉庫。なかには、餌用の草がたっぷり保管されていました。
食べるのは、今年、56歳になったアジアゾウのふじ子。“いろいろなものを食べてほしい”という思いから、飼育員が河川敷で草を取ったり、さらには園内でバナナを栽培しています。 嬉しいことに、1か月に約12万円の節約にもなっていうこの試み。「多分みんな修行だと思ってやってますけど、(ふじ子が)すごくおいしそうに食べてくれるので」と山西さんは笑顔で話します。