過酷な状況でもあきらめず生き残れ! サバイバル映画5選!
『レヴェナント:蘇えりし者』
時は1823年。毛皮で生計を立てるハンターのヒュー・グラスが、瀕死の重傷を負いながら、旅を続ける物語。主演のレオナルド・ディカプリオが本作でアカデミー賞主演男優賞を受賞しただけあって、狂気にも近い熱演がサバイバルを生々しく伝えてくれる。背景となるのは、過酷な大自然。しかも極寒の気候。さらに食料もわずかで、グラスは脚まで骨折する。自分の命を狙う集団もいたりして、映画史上 “生き残る可能性”が最小のシチュエーションといっていい。 クマと戦うという、冒頭から激烈を極めるグラスのサバイバル劇。なかでも、最もインパクトを与えたサバイバルが、夜の寒さをしのぐための信じられない秘策だ! 馬を走らせ、高い崖から落下したグラスはかろうじて生き残る。しかし、馬は絶命。そこで、極寒の夜を越すことになったグラスは、なんと馬の“体内”に入りこむのだ。馬の内臓に残った体温で暖をとるサバイバル術は、実はアイスランド映画『馬々と人間たち』にも登場する。意外や意外、コレって自然の中で暮らす人にとっては実用的⁉
『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
嵐によって沈没した船から奇跡的に助かったパイ。彼はかろうじて救命ボートに避難し、タイトルどおり洋上で227日サバイバルするというこの物語。パイの両親は動物園も営んでおり、救命ボートにはパイのほかに、シマウマ、ハイエナ、オランウータン、ベンガルトラも乗っていた。彼らは弱肉強食の本能を剥き出しにする動物だ。こうした状況には、少しばかり“幻想”もこめられている。しかし、最後に残ったトラとの闘いも含め、パイが強いられる運命は予想を超えていた。 救命ボートに緊急時のマニュアルガイドがあったことで、パイのサバイバル術はかなり論理的。雨水を貯めて飲み水を確保。手作りの竿で魚を釣って食料にする。流木でイカダを作り、トラとは一定の距離をとる……などなど。その中でも、洋上での大切なサバイバル術が、日焼け止めだ。漂流していたのは赤道近くなので、強烈な日差しが海面に照り返し、ほおっておくと全身の皮膚がヤケド状態になってしまう。布などを駆使した日よけが、食料や水と同じくらい必要だと本作は教えてくれる。これは、海によく行く波乗り好きはカラダですでに感じているかもしれないが、改めて心に留めておくといい注意点だ。