不妊治療を経験「LEE100人隊やまやんさん」20代から夫とライフプランを立てていたので、治療の先を共有できた
【Interview】治療内容、夫婦関係、お金のこと…… 不妊治療経験者のリアル事情
実際に不妊治療をしたことがある30代・40代女性にインタビュー。 お話を伺ったのは ●やまやんさん LEE100人隊No.020 34歳。夫、5歳の娘、2歳の息子の4人家族。25歳頃から不妊治療を行い、2018年に顕微授精で第1子を妊娠、出産。2020年に治療を再開し、同じく顕微授精で第2子を妊娠、出産。
\ 不妊治療をつづったブログに大きな反響が! /
自身が経験した不妊治療について、3回にわたって記してくれたブログに大きな反響が。今回のインタビューのきっかけにもなりました。 ▶やまやんさんの不妊治療の流れ 2014年 24歳で結婚 2015年 基礎体温をつけたり、妊娠を意識し始める 2016年 地元のA病院へタイミング法、人工授精を2回行う 2017年 春 不妊専門のB病院へ体外受精、顕微授精をすすめられる 11月 採卵 2018年 1月 移植。第1子の妊娠が判明 2020年 11月 2人目の妊娠のために通院を再開 2021年 2月 移植。第2子の妊娠が判明
自己注射やサプリの服用など、採卵までの準備もひと苦労
やまやんさんは、24歳で結婚し25歳からは基礎体温を測るなど、いつ子どもを授かってもいい状況だったとか。ところが、約1年たっても妊娠せず、早めに通院することを決めたと言います。 「まだ20代半ばで焦ることもなかったのかもしれませんが、夫とその先の人生設計をしていたので、治療を始めるなら早いに越したことはないかなと。最初は、人工授精まで行える地元のクリニックに行き、タイミング法から始めました。基礎体温を測ってみて、私は高温期が短く生理周期が長めだったようで、高温期をキープするための薬を服用。約10カ月タイミング法を続けて、後半は人工授精も2回しましたが結果にはつながりませんでした」 その後、治療をステップアップするために、不妊治療専門のクリニックへ転院。 「先生が、体外受精・顕微授精が最短ルートだとはっきり言ってくれたので、すぐに決断しました。このクリニックでは、体外受精と顕微授精を行う人への勉強会があったので夫婦で参加。卵巣から卵子を取り出す“採卵”の方法や、顕微授精の場合は培養士さんがどんな過程で培養するのか、受精卵を培養した胚を凍結保存した“凍結胚”を子宮に移植するまでの流れなど、詳しく説明がありました」 検査や卵巣年齢などから、一度で多くの卵が採れる採卵方法を選択。そのための準備と採卵が、予想以上に大変だったそう。 「排卵誘発剤と卵巣を育てる効果があるもの、2種類の注射がマストで、自分でできるように練習をしました。いわゆる普通の注射なので、アンプルのようなものを自分で開けて針を刺して空気を抜いてと、意外に難しく。ひとつはおなかに、もうひとつはお尻に打つもので、冷蔵庫保管をして時間も正確にと、これだけでもけっこうなプレッシャーで。鉄分を蓄えるフェリチンが妊娠しやすい数値に到達するようにサプリの服用などもして、準備を進めました。 採卵は全身麻酔だったのですが、一度にたくさん採りたいということで時間も長く、多少の感覚はあるんですね。そして麻酔が切れた後が痛くて痛くて……! 個人差はあるようなのですが、私はしばらく丸まって動けませんでした。ここで採卵できたのが11個で、受精して凍結胚になったものが6個。クリニックの方針で体外受精と顕微授精を同時に行ったのですが、顕微授精をしたものが残ったと先生から聞きました。 それからの移植は一瞬の出来事で、痛みなどもありませんでした。ただ、移植後にも妊娠できる体を保つための薬の服用や、膣坐薬の使用などが。結果的にこの移植で妊娠が成立して、第1子となる娘を授かることができました」