川内優輝選手の同級生は、元全国チャンピオン! 早稲田大学時代は箱根駅伝で6区を走り、現在は指導者の道へ
「意識の高い仲間が集まって練習する場所」
大学卒業後は競技から離れ、旅行会社に就職しました。その後は警備会社に転職し、市民ランナーとして再び走り出しました。そんな折、高校の同級生で当時は公務員をしながら世界選手権の代表になるなど、一気に飛躍を遂げた川内選手からお誘いがあったそうです。 「川内君から『一緒にチームを作って走ろう』と誘われたこともあったのですが、断ってしまったんですよ。そんなにガッツリ走るのではなくて、のんびり走ろうかと。川内君はわかりやすく、シュンっとなってましたね(笑)。いま思うともったいなかったですが……。もし、その時に誘いを受けていたら、また違った人生になっていたかもしれませんね」 その後、髙橋さんは競技ではなく指導の道に進むことになります。働きながら教員免許を取得し、特別支援学校の教員に。現在も続けています。また、2016年からは埼玉県久喜市を拠点に活動する友誠館陸上クラブで指導者として携わり、今年で9年目となります。 「練習日には小学校の体育館や校庭をありがたく使わせていただいています。短距離、長距離、フィールドなど種目ごとのコーチもいて、5人の指導者体制で活動しています」と髙橋さんは周りの方への感謝もお話しされました。 チーム名の「友誠館」にも思いが込められています。 「友」:友達、仲間 「誠」:誠実、真面目、一生懸命、意識が高い 「館」:場所 「意識の高い仲間が集まって練習する場所」という意味です。あいさつや礼儀といった大切なことはしっかりと。加えてメリハリを大事にされています。 「それぞれ目標を持つことを大事にしたいです。あいさつや片付けなどを率先し、自立をテーマに自分で考えて行動する『考動力』を身につけてほしいですね。親御さんにやってもらって当たり前ではなく、練習道具、水筒、タオル、シューズの準備なども、自分でやってもらうようにしています」 取材日に友誠館陸上クラブの練習に参加させていただいたのですが、練習の前後や休憩時間は明るく元気いっぱい。ところが、いざ練習になると、スイッチが入って真剣に。とてもメリハリがあります。今年のクラブ対抗駅伝大会(小学校No.1を決める大会)で準優勝を飾るなど、基礎体力作りの成果も出てきています。 競技者として栄光も挫折も経験してきた髙橋和也さんですが、今は子どもたちに未来を託し、指導者として現状打破しています!
M高史