学生時代“ぼっち”だった「春とヒコーキ」土岡が推薦! 陰キャ史を振り返る『こち亀』みたいなギャグマンガ
陰キャ史を振り返る『こち亀』みたい
ぐんぴぃ 陰キャとかぼっちを描いた作品の走りだったんじゃないですか。 今ではもうそれが当たり前とは言わないまでも、そっちが優勢みたいになってきてるけど。 土岡 あー、そうだね。SNSが広まったりして。 ぐんぴぃ 最近、陰キャがちょっと強くなりすぎているきらいがある。令和ロマンのくるまも「陰キャが力持ちすぎ」って言ってました。陽キャの逆襲が怖くてしょうがないよ。 ――土岡さんはご自身でもネタを書かれる立場ですが、このマンガのギャグの部分をどんな風に読んでいますか? 土岡 笑っちゃいますね。ネットミームやオタクの好きな時事ネタが入ってるのも面白い。例えば、主人公がお母さんに「押し入れを片付けて」って言われた時に、カスタネットが出てきて、「うんたん、うんたん」って言いながら叩くシーンがあるんですけど。読み返してて、「あれ、これなんだっけ?」って思い出すのに時間がかかって、しばらくして「そうだ、『けいおん! 』のパロディだ!」って思い出したりとか(笑)。 ぐんぴぃ 陰キャのノスタルジーって悲しくなるな。 土岡 そういうのをどんどん取り入れている作品です。それこそ「喪女」って言葉ももう死語になりましたけど当時は使われていたし、初期にあった「リア充」っていう言葉が今は「陽キャ」に変わったり。「リア充爆発しろ」みたいな言葉も今は言わないですもんね。でも、どれも今読んでもなんか覚えてるんですよね。 ぐんぴぃ 陰キャ史を振り返る『こち亀』みたいになってる! 今後、「チー牛」とか「弱男」とか、どんどん出てくるだろうね。 土岡 それこそ数年前だとチー牛って言葉も書いてあったし……最新だと「風呂キャンセル界隈」って言葉が出てきたりとか。 ――キャッチするのが早い! 風呂キャンセル界隈という言葉にちなんだストーリーになってるんですか? 土岡 いや、ぽろっと出てきた感じですね。こち亀ほど、その言葉を掘った話にはなっていないけど。 ぐんぴぃ 大原部長がポケモンやって、「バグってしまったぞ! 両津!」みたいな回はない? 土岡 それはないね(笑)。