未翻訳本から読む世界|「イーサリアム」という新しい世界の「創世記」とその可能性の本質|Laura Shin『The Cryptopians』
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ひとつの革命が起こるとき、その内側では人間同士の感情が交錯している。美しい理想や理念が、巨大な富や権力という現実と衝突する。 ビットコインに代表される暗号資産は、その短い歴史の中で、熱狂と幻滅、高騰と暴落、そして多くの内部抗争を繰り返し、巨大な市場価値を得るに至っている。エルサルバドルは2021年に ビットコイン を法定通貨に定めた。 ニューヨーク在住のジャーナリストであるローラ・シンによる本書『 The Cryptopians: Idealism, Greed, Lies, and the Making of the First Big Cryptocurrency Craze 』(暗号主義者:理想、強欲、嘘、そして最初の巨大な暗号通貨の熱狂)は、その内幕に迫るノンフィクションで、ビットコインに次ぐ市場価値を持つ暗号資産プラットフォームである「 イーサリアム 」の発展と危機を描いている。
本文:4,518文字
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植田かもめ