「花子さんの肛門に指を入れて」宮川大助に聞いた、闘病中の妻の容体と過酷な“老老介護”のリアル
それでも、闘病ネタで毎回爆笑をとる花子さんのしゃべりは衰えず、以前と変わらず頭の回転も速い。大助・花子を見ようと、舞台袖にはいつも若手芸人が集まる。漫才の舞台に立つことが、何よりの特効薬に違いない。
「望むことはただひとつ、嫁はんの健康だけ」
「花子さんは舞台に出ると、しゃきっとして、元気になる。病人とは思えません。お客さんから『花ちゃん頑張れー!』って声援をもらい、スタンディングオベーションが起きることも。それが僕らのエネルギーになっています。だから嫁はんを舞台に立たせてあげたいんですよ」 結婚してまもなく50年─。大助さんの理想は、花子さんが元気になったあとに、先に死ぬことだ。 「僕の生命保険で親子でハワイ旅行でも行ってもらいたい。海に向かって『お父さんのおかげでハワイに来られました~』って叫んでもらえたら、ザッブ~ンって波を一発返すから(笑)。この先、僕が望むことはただひとつ。嫁はんの健康だけですねん」 取材・文/釼持陽子 宮川大助・花子●夫婦漫才の第一人者。2018年、体調不良から花子が「余命半年」と宣告され、その後の検査で「多発性骨髄腫」が判明。現在もがん闘病中。著書に『なにわ介護男子』(主婦の友社)ほか。12月21日には、地元・奈良県生駒市で「大助花子のクリスマス2024」を開催予定。