大阪万博へはクルーズ船で 周辺観光の活性化も期待 大阪府など運航事業者誘致に注力
体験クルーズでは周辺の観光スポットとして「さきしまコスモタワー」(府咲洲庁舎)を設定。55階の展望台(高さ252メートル)からは、360度全面ガラス張りの大パノラマを楽しめた。
夢洲や万博会場も一望でき、会場内の配置も一目瞭然。夢洲への陸路となる夢舞大橋のほか、桟橋、貨物船の港などもよく見える。約4カ月後に迫ってきた万博が少しだけ身近に感じられた。(北村博子)
◇
大阪府は、神戸クルーザーが運航する神戸-大阪間の一般向けモニタークルーズを来年1月18日に開催。昼と夜の2回運航予定で、料金は2800円。追加料金で食事も付く。乗船後のアンケートが参加条件。申し込みのURLは(https://va.apollon.nta.co.jp/ship2025/)
■陸路の併用も必要
海上アクセスを利用して夢洲の万博会場へ行くには、陸路を併用する必要がある。夢洲の桟橋は中小型船用で、大型船は乗り入れできない。そのため、大型船のルミナス神戸2は夢洲ではなく大阪港(天保山)に入港。下船後は大阪メトロ中央線の大阪港駅から2駅乗車して夢洲に入ってもらう方向だ。
また、夢洲に乗り入れる中小型船も、桟橋から会場まではシャトルバスを利用する必要がある。神戸クルーザーの島口室長は「天保山から中小型船に乗り換えて夢洲に入ることも考えられるが、シャトルバスへの乗り換えは時間が読めない」と説明する。大阪メトロは、ピーク時で1時間に24本が運行される予定のため利便性はいいという。
クルーズ船以外でも、万博会場への水上交通を確保する取り組みが進んでいる。日本国際博覧会協会は、運航を希望する事業者を公募。15の事業者・団体から1カ月あたり計約900便の運航申請があった。航路は神戸港・神戸空港、淡路島、大阪市中心部などと夢洲を結ぶ5ルートと1遊覧。夢洲の桟橋に到着後、シャトルバスで会場まで移動する。