長谷川あかりさんと伊藤沙莉さん。今もつながる当時の「縁」
シンプルなのに奥深い家庭料理に定評がある、料理家の長谷川あかりさん。レシピそのものだけでなく、人となりやライフスタイルにも注目が集まっています。パーソナルムック『長谷川あかり DAILY RECIPE Vol.2』が発売となった長谷川さんに、冬ならではの料理の楽しみ方や、伊藤沙莉さんと対談した感想などについて伺いました。
長谷川あかりさんインタビュー。「つくっている本人がワクワクできる料理を」
――『長谷川あかり DAILY RECIPE Vol.2』(扶桑社刊)には、冬にぴったりなレシピがたくさん掲載されています。なかでも巻頭特集で「冬野菜」を主役にしているのは、“食べ疲れない家庭料理”を提唱している長谷川さんならではだなと感じました。 長谷川あかりさん(以下、長谷川):冬の料理というと、大鍋でいろんな野菜を煮込んだりするようなものを連想しがちですが、今回はひとつひとつの食材にフォーカスしたレシピを意識しました。冬野菜って味わい深いものが多いので、味つけ主体の料理ではなく、素材としっかり向き合う料理を提案したかったんです。 冬野菜って、本当に味わい深いものが多い。葉物でも根菜でも、まったりしているというか、ずしっと甘み重みがあるのが特徴だと思います。なので、がんばって濃厚な味つけにしなくても、勝手にごちそうになってくれる印象があって。そのよさをちゃんと出してあげられたら楽しいなと思ってレシピを考案していきました。 ――表紙には「私のためのニュースタンダード・冬ごはん」とうたわれています。“ニュースタンダード”という言葉にはどんな思いが込められているのでしょうか? 長谷川:クリスマスとか年末年始とか、「だれかにふるまう」シーンが増える季節でもありますが、まずつくっている人に軸がある、つくっている本人がワクワクする気持ちを忘れないで欲しいということを伝えたくて、「私のための」「ニュースタンダード」ということを大きく掲げています。 今回、「White main dish」という、見た目が白い料理を集めた特集もあります。料理って素材から考えることが多いと思いますが、「今日は色合いで楽しんでみよう」とか、自由で細分化された料理の楽しみ方をお伝えできたらなと。