FNNプライムオンライン

短距離走に匹敵するスピードとそのスピードを維持する持久力が求められる陸上の中距離種目・1500m走で、今シーズン2度も愛媛県記録を更新したスーパー中学生がいる。小柄ながら積極的な走りでオリンピックを目指す。 【画像】先行型のレーススタイルで前に飛び出し、集団が遠くに

小6でコーチと出会い一気に才能開花

西条市立小松中学校3年の近藤楓香選手は、1500mで今シーズン2度も県記録を更新した急成長を続ける愛媛期待のランナーだ。 もともと走るのが好きだったという近藤選手。東京五輪で「田中希実選手が日本新記録を出して走っている姿を見て、とてもかっこいいと思って始めました」と競技を始めたきっかけを語る。 小学6年の秋に地元の陸上クラブに入った近藤選手は、その後の活躍につながるクラブの代表を務める河野祐介コーチと出会う。河野さんは学生時代にトップアスリートとして活躍した中距離走のスペシャリストで、近藤選手の適性をいち早く見抜き指導を行ってきた。 LIRUNアスリートクラブ・河野祐介代表: 体が大きい方ではないんですけど、ダイナミックな走りができるところ。下半身だけじゃなくて上半身の強さでしっかり腕を振って戻す。振り戻しでしっかり上半身と下半身が連動できてるところが彼女のダイナミックな走りにつながってるんじゃないかと思います。 身長147cmと小柄な近藤選手だが、河野コーチから学んだ力強い走りが持ち味だ。 全身をバネのように使い大きな歩幅で走ることで、スピードが一気にアップした。 近藤選手も「小学校の時はそんなに速くなくて、小学校6年生終えたぐらいから一気に才能開花みたいな感じ」と話す。

スタートダッシュで主導権を握る

近藤選手のレーススタイルは先行型。「自分が先頭を引っ張るという積極的なレース」が強みだという。 スピードを生かしたスタートダッシュで前に飛び出し、主導権を握ってレースをコントロールする。スパートをかけるタイミングなどのかけ引きも実戦の中で磨いてきた。 8月に行われた中学ナンバーワンを決める全日本中学校陸上競技選手権大会では、持ち前の前に出る積極的なレースを展開。ラスト1周でスパートをかけられ惜しくも優勝は逃したものの、全国の舞台で2位表彰台に上がり大きな自信となった。 西条市立小松中3年・近藤楓香選手: 気持ちの部分とかラストの踏ん張りとか、これからもっともっと自分の足りないところを練習して直していけたらいいなと思います。

“自分らしい走り”でオリンピックへ

近藤選手が大切にしている言葉は「自分らしく前へ」。 誰よりも熱心に練習に取り組み大きな飛躍へとつなげた近藤選手は、高校では3000mにも本格的に挑戦したいと意気込んでいる。 西条市立小松中3年・近藤楓香選手: 自分らしい積極的なレースをして、どんな強い相手がきてもあきらめず最後まで楽しみながら走る選手になりたいです。実業団に入ってオリンピックを目指せるような選手になりたいです。 小さな体に大きな夢を抱き、伸び盛りのランナーは前だけを見据えて理想の走りを追求している。 （テレビ愛媛）