ゴーン前会長の弁護人、弘中惇一郎氏が会見(全文1)大変奇妙な刑事事件
この事件を引き受けることの意味は?
司会:Thank you.先生、最初の質問、こちらのテーブルのほうからさせていただきたいんですけど、弘中先生、数多くの刑事弁護、これまで携わってこられましたけど、先生の今、73歳でいらっしゃいましたっけ。 弘中:はい。 司会:73になった先生にとって、この事件というののもし特別な意味なり、この事件、何かこれまでと違うところ、特別な意味があるとすればこの事件の弁護人を引き受けるというのは先生にとってどういう意味があるのでしょうか。すいません、お願いします。 弘中:先般のニューヨーク・タイムズにこのような事件が起こるのでは、今後、ほかの国の優れた経営者は日本に来れなくなるであろうというふうなことが載っていました。私は、やっぱり日本の将来のため、日本の社会のためにもこの事件についてはゴーンさんに無罪を明らかにする必要があると。一刻も早くゴーンさん、あるいは世界の方々からの信用を取り戻す必要があるというふうに思っています。 司会:Okay, thank you. Okay, questions? (英語)
保釈請求時に行った新たな提案は?
フィガロ:フランスのフィガロ紙の記者です。以前の記者会見では新しい情報がなければ保釈の請求をしないということが記者会見のほうで言われたんですけれども、今回新しいことというのはどういうことがありますでしょうか。 弘中:ゴーンさんには不自由かもしれませんけれども、ゴーンさんがいろいろと外部と情報交換することができなくなるような、いろいろな工夫をコンピューターであるとか、監視カメラであるとか、ああいうものを使って制約するようなことを具体的に考え出し、それを提案しています。 司会:いいですか。はい。オッケー。
前弁護団の戦略に縛られることはあるのか
記者1:1月の時点で、裁判のほうでゴーン氏のご自身の発言、そして1月の大鶴弁護士のときの意見が発表されたんですけれども、そのとき無罪である理由などがその中でいろいろと述べられています。そういった意味で、弁護士のチームが変わりまして、以前の戦略に縛られていることはありますでしょうか。それともまたチームが新しくなって、また新しい戦略で今後、弁護をしていくということでしょうか。以前、すでにゴーン氏ご自身の言葉でも発表されたことに、どれぐらい縛られているのかについて教えてください。 弘中:われわれは大鶴弁護士から簡単な引き継ぎを受けていますけれども、特に大鶴弁護士たちのやったことに縛られるということはありません。ゴーンさんが経験した事実自体は変わらないわけですから、そこからどういう証拠を集め、どういう論理を組み立てるかというところでは共通していますけれども、しかしまったく新しい発想、意見でこれから進めていきたいと思っています。